スタバ、深刻な顧客満足度低下…格安のドトール以下に転落「うるさい」「客が鬱陶しい」 | ビジネスジャーナル
JCSIという調査方法を用いて、スタバの顧客満足度がドトールよりも低いことを報じている記事を読んだ所感など。
※最終更新H28/4/13
顧客満足度
スタバは、サービス産業生産性協議会が2014年度に発表した「第25回JCSI(日本版顧客満足度指数)」で初めて顧客満足度1位となったが、翌年度の同ランキングにおいて3位に陥落。代わりに国内の総店舗数でスタバを上回るドトールコーヒーショップ(以下、ドトール)が首位に躍り出た。
調査方法は『JCSI』詳細はリンク先を参照。
スタバとドトールが上げている利益の大きさを考えると、調査対象として「300人」は多いのか、少ないのか。
これは信頼に足るデータといえるかがまず怪しい。
コーヒー60円差が些末
ライバル関係にある両者の価格を比べてみると、ドトールの定番のコーヒーである「ブレンドコーヒー(S)」が220円なのに対して、スタバの「ドリップコーヒー(short)」は280円となっており、ドトールのほうがかなり安い。
安いコーヒーを飲みたいなら、セブンイレブンやローソンで100円で販売しているコーヒーを飲む。
「ドトールのほうがかなり安い」・・・かなり安い??
60円差で誇大な表現を使うものだなぁと感じる。そんなに差があるだろうか。たった2桁しか違わないではないか。
純利益は20億円差
お金の話が出たので、スタバとドトールの利益差を比較してみた。
スタバ:約60億円
業績・財務ハイライト | スターバックス コーヒー ジャパン
ドトール:約39億円
スタバは2014年3月期、ドトールは2014年2月期の数字。ほぼ同時期のものだ。
騒々しくて落ち着かない人が利益を生んでいるという事実
スタバは店内が騒々しく落ち着かないという意見が多かった。
スタバは「Third Place」(家庭でも職場でもない第三の場所)をコンセプトに、居心地のいい雰囲気づくりを目指しているはずだが、カフェ好きな人たちの意見を聞く限りはまったく逆の結果になってしまっている。
当初は居心地のいい雰囲気づくりを目指していたのかもしれないが、結果としてお金を落としていく顧客の質は「騒々しくて落ち着かない」人たちだったのではないかな。
スタバに「静か」や「品」を求めちゃダメ
要素だけ見れば、スタバは十分に顧客をリラックスさせられる環境を用意できるはずなのだが、最近の店内の雰囲気を見るに、“あまり品の良くない”顧客層がそれを妨げているといえるのかもしれない。
静かで落ち着きを求めるのなら、個人経営の喫茶店でコーヒーを飲んでいればよいではないか。スタバに「静か」や「品」を求めてはいけないのではないかな。
昔は良かった、なんてぼやくのも結構だが、大手コーヒーチェーン店が努力する雰囲気づくりなど利益を生むための施策の前では些事。これはいたって仕方のないことと割り切るべきだろう。
後記
スタバ、深刻な顧客満足度低下…格安のドトール以下に転落「うるさい」「客が鬱陶しい」
これは引用記事のタイトル。「深刻」は大げさではないだろうか。「この記者が残念がっているだけじゃない?」とすら思える。
利益を求めるいち企業に、いったい何の幻想を求めているのだろう。「座ってコーヒーを飲み、時間を潰せれば良い」このように考える顧客が多数派だからこそ、このような結果になったのは自然なことだと思う。
「静かで品が良い」を大衆チェーン店に求めるには限界がある。吉野家に細やかな奥深さを求めるのと一緒で、筋違いなこと。
落ち着いた品のよい、というのはあくまでもコンセプトであり、そこから逸れたところで利益が落ちているわけでもなく深刻でも何でもない。
僕は月1でスタバを利用するけど、座って美味しいコーヒーを飲めればそれでいいと考える。静かでムーディ、情緒的なものなど、スタバには何一つ期待しちゃいないし、そのつもりで店には入らない。最低限の接客と、頼んだものを出してくれればそれで良いよ。