村田社長も退任へ…会長は空席に 人事混乱
セブン&アイ・ホールディングスの村田紀敏社長兼最高執行責任者(COO、72)が退任する見通しとなったことが12日、分かった。辞任表明した鈴木敏文会長兼最高経営責任者(CEO、83)とともに人事を巡る混乱の責任を取る。
新体制では会長は置かず空席とする方向だ。CEOやCOOといった役職の廃止も検討している。取締役会は一気に若返るとみられるが、「鈴木・村田体制」をしのぐ経営基盤の確立には時間が必要で、集団指導体制で難局を乗り切る戦略となりそうだ。
村田氏は2005年に社長兼COOに就き、鈴木氏を支えてきた。役員選任などの透明性を高めるため取締役会が任意で設置した諮問機関「指名・報酬委員会」の委員も村田氏は務めている。鈴木氏は新体制の「指名はしない」と明言して委員を外れる見通しとなっており、村田氏は社内の代表として社外取締役の委員と新体制を策定した上でけじめをつける方向だ。
セブン−イレブン・ジャパンの井阪隆一社長兼COO(58)退任案に賛成した他の取締役は残留の方向で調整している。