事件「寝耳に水」…直筆手紙で支援者に説明
毎日新聞
現金授受問題を巡り、元秘書とともにあっせん利得処罰法違反容疑などで告発された甘利明前経済再生担当相(66)=1月辞任=が支援者に直筆の手紙を送っていたことが分かった。事件について「寝耳に水」とした上で「監督責任は免れません」と反省の姿勢を見せる一方、「道半ばで倒れる訳にはいかないのです」と政治活動の継続に意欲もにじませている。
手紙は計5枚。日付は「4月吉日」で、本人の署名もある。冒頭で「皆様に多大なるご心配をおかけし、誠に申し訳ございません」と謝罪。「あっせん利得処罰法に当たるような事実は全くありません」と強調しつつ、「事務所の監督が行き届かぬ事態を招き、痛恨の極み」としている。
その上で「私が命懸けで取り組んで来たのは、日本経済が自律的に発展して行く装置を創る『甘利プラン』とも呼ばれている政策」とし、「『確かな日本を次の世代に渡して行きたい』それが私の政治家としての天命と信じ、ひたすら邁進(まいしん)して来ました」と記し、支援継続を求めている。
甘利氏は辞任会見で「秘書の問題について調査を進め、しかるべきタイミングで公表する」と述べたが、いまだ説明はない。この点について手紙では「告発を受け、弁護士から調査は捜査状況を見ながら慎重に対応するとの連絡がありました」と釈明している。【飯田憲】