2016年4月12日08時48分
東京電力福島第一原発事故で東電が社内マニュアルにある炉心溶融(メルトダウン)の判断基準に気づかず公表が遅れた問題について、東電の広報担当者が11日の定例会見で、「個人的な知識」とした上で「メルトダウンの判断基準は認識していた」と発言した。ただ、当時マニュアルの存在を知っていたかや認識が社内で共有されていたかは答えなかった。
発言したのは、岡村祐一・原子力・立地本部長代理。個人の認識を問われ、「(判断基準を)知っていたのは事実。社内で20年以上、原子力の業務をするなかで把握した」などと述べた。東電は判断基準がマニュアルに書かれていることに5年間気づかなかったと今年2月に発表。それまでは公表遅れの理由を「判断する根拠がなかった」と説明してきた。
岡村氏は、事故直後は4号機の使用済み燃料プールの注水作業にあたり、炉心溶融を判断する立場ではなかったという。第三者検証委員会から聞き取りを受けているかについては「回答を控えたい」とした。
おすすめコンテンツ
PR比べてお得!