[PR]

 テロ容疑者が使っていたiPhoneの「ロック解除」を巡り、FBIとアップルが対立していた問題。この騒動で注目を集めているのが、スマホ端末の内部データを捜査する「モバイルフォレンジック」と呼ばれる技術です。この分野で世界最先端をゆく日本企業のサン電子(本社・愛知県江南市)に、驚きの技術を見せてもらいました。

■スマホの情報、丸見えに

 秋葉原の高層ビルに、サン電子東京事業所はあります。

 犯罪現場に捜査員が持ち込みやすいよう、肩掛け式になっている黒いケースを開くと、大量の携帯電話コネクターが現れました。その脇には小ぶりのノートパソコンのような機器がしまわれています。

 サン電子傘下のセレブライト社が販売している、スマホを対象にした捜査機器。米・日など世界100カ国以上の捜査機関に納入され、海外紙の報道によればFBIとも契約を結んでいます。その最上位機種の「UFED TOUCH ULTIMATE」です。

 同社の纐纈(こうけつ)正典・モバイルソリューション事業部長は「独自技術の固まり」と説明します。本体が流出しないよう、大企業を含め民間には一切販売していません。