【動画】行方不明の航空自衛隊機が墜落したと見られる山腹=高橋伸竹撮影
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 鹿児島県上空で通信が途絶えた航空自衛隊機U125(乗員6人)の捜索をしている防衛省は8日午前、同県の高隈山系で、乗員とみられる2人を心肺停止状態で発見したと発表した。発見されたのは計6人となり、同省は身元確認を進める。空自機の残骸とみられる破片も付近で多数見つかり、同省は墜落事故と認定した。

 2人が見つかったのは高隈山系の一つ、御岳(1182メートル)の頂上から東に約500メートルの地点。近くの斜面では破片が発見された。約300メートル四方の範囲に散乱しているという。上空から見ると、木がなぎ倒され、焼け焦げたように黒くなっている部分があった。

 自衛隊は7日夕、悪天候のため捜索を中断。8日早朝から約420人態勢で再開し、捜索の拠点となっている山腹の牧場からは自衛隊車両が次々に山中へ出発した。捜索や発見された人の搬送のため、自衛隊ヘリも出動した。空自の事故調査委員会のメンバー約20人も現場入りし、フライトレコーダーなどの回収をめざすという。

 墜落した空自機は空自入間基地(埼玉県狭山市)の飛行点検隊所属。海上自衛隊鹿屋基地(鹿児島県鹿屋市)の無線設備の点検のため、6日午後に同基地を離陸し、約1時間20分後に同基地から約10キロ北の高隈山系周辺で、レーダー画面から機影が消えた。