こんにちは。ふしぎ指圧の斎藤充博です。今日来たところは世田谷区の二子玉川。
デパ地下で食べたいものを食べたいだけ買って、公園に来ました。
デパ地下で売っている物ってこんなにうまかったの? ヘンな顔になっちゃいました。
二子玉川駅は東京の中でも高級住宅地だ。
小型犬をつれた「二子玉川マダム」が駅直結のショッピングセンターで買い物をしている。
ロードバイクで乗り付けたナイスガイが、スターバックスでマックブックエアを開いている。
現代の「おしゃれ」を具現化した蔦屋家電。デザイン家電と本が一緒に売られている。
適度な自然の中にそびえるタワーマンション。都会と自然が心地よい割合で混ざり合い、行き交う人はみな楽しそうだ。ここに住みたい。でも家賃は高そう……。
そこで「二子玉川のデパ地下で食べたいものを食べたいだけ買ってきて川辺の公園で食べる」ことにした。
どうだ、住んでる人っぽいだろう。
ぼくが両手に持っているのは、二子玉川が擁する2大デパート「玉川高島屋」「ライズ」の地下でそれぞれ5品ずつ買ってきた総菜である。
並べるとこんな感じ。よっしゃ! 今から気ままに食べるぞー!
上から読んでも山本山、下から読んでも山本山……なんてCMコピーは30代じゃないと通用しないか。
味付け海苔はスナック感覚で食べることができる。その辺のスーパーで売っているようなやつよりも甘みが強く優しい。海苔は値段の違いがわかりやすい食べ物だ。高いからうまい。
PAULはフランスのパン屋チェーンだ。フランスでは350店舗を超えるという。このホットドッグも固いフランスパンでできている。
!!!
なんだうめえ! どうなってるんだこれ……と食った先を見つめるが、見てもわからない。
香りの強いソーセージに謎のホワイトソースがかかっている。デパ地下ではホットドッグさえも未知の食べ物になる。
タイ料理専門店もあった。これ本当にトムヤムクスープの味がして素晴らしい。辛くて”酸っぱい”唐揚げなんて食べたの初めてだ。
スパイシーな鳥の半身焼き。1本でいいんだけど、2本入ったセットしか売っていなかった。デパ地下がおれに「たくさん食べなさい」と呼びかけているようだ。デパ地下のおばあちゃん的な側面を見た思いだ。
骨付き肉を外でかぶりつく。ワイルドを気取りたいところなのだが、味付けが高級で困ってしまう。
こんなに雑に食べていても「すごくこった味付けになっているな」いうのが一発でわかる。香りも最高で思わず鼻の穴が開いた。
ただのメンチカツに見えるが「金華豚」を使用している。中国原産の希少種で「金華ハム」の原料になる豚だ。
食いかけですいません。予想外にさっぱりしていて、何個でも食べられそうなメンチカツ。衣のサクサク感がうれしくて「丁寧な仕事~」という感じ。
デパ地下の華「派手なサラダ」だ。
食べてみると、全く未知の味がする。すっぱいともしょっぱいとも違って、ただただドレッシングの「コク」がすごい。
こんなに初体験の味なのに「うまい」というのは明確にわかる。なんだこれ。こわい。デパ地下のサラダこわい!
もう一つデパ地下の「派手なサラダ」である。さっきのニンジンの補色を選んでみた。こちらは無難にうまい。
ふと顔を上げたらカラスがこちらをうらやましそうに見ていた。そりゃそうだ。おれがカラスなら見るわ。怪しいもんな。
おこわにちゃんと桜が入っている。今日は3月上旬なのだが、この桜はどこから持ってきたんだろう……デパ地下の材料調達は時空を超える。
ここからはデザートだ。ブドウ一房そのままのレーズン。全体像を見るとミイラ感がすごい。
食べてみると「あまり甘くない」。甘くないことでレーズンの持っている香りに集中できる。これまた買うわ。
スカイベリー。イチゴ生産量日本一である栃木県が、2014年に品種登録された新種のイチゴだ。
栃木県の最高級品種として位置づけられている。ぼくは栃木県出身だが、これをまだ食べたことがなかった。
しかしなぜ栃木の最高品種に「スカイベリー」と名付けてしまったんだろう……。どうみても東京の「スカイツリー」にあやかっているじゃないか(公式にはあやかっていないということになっているけど)。
栃木県民の東京に対するあこがれが出てしまっているのが恥ずかしい。でも、今ぼくが二子玉川でデパ地下グルメ食べているのも、東京のラグジュアリー層にに対するあこがれだからな……。あまり強く叱ることはできない。
食べたら、ウヒャっと声が漏れた。酸味と甘みと水分と大きさ、すべてのバランスがちょうど良い。
大丈夫、このイチゴならデパ地下でもやっていけるぞ。
昼寝も最高
川沿いがちょうど座椅子みたいな傾斜になっている。すこしお昼寝する。気持ちいい。
二子玉川に住んだら毎週末こんな感じなんだろうか? 周り見渡してもこんなことしている人は一人もいない。ある意味地元の人に勝利したといえるかもしれない……。
プロフィール
斎藤充博
1982年生まれの指圧師(国家資格)。「下北沢ふしぎ指圧」で施術しています。いついかなる時でもお客さんに来てほしいとノイローゼ気味に思っている。
ツイッター:@3216
ホームページ:下北沢ふしぎ指圧
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