米ファイザー 企業の課税逃れ規制で買収断念か

米ファイザー 企業の課税逃れ規制で買収断念か
k10010469411_201604061606_201604061608.mp4
アメリカの大手製薬会社ファイザーは、アメリカ政府が法人税率の低い国に拠点を移すことによる企業の課税逃れを規制する措置を発表したことを受けて、去年合意したアイルランドの企業の買収を断念したとアメリカのメディアが伝えました。
これは、アメリカの有力紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の電子版が5日、伝えたものです。それによりますと、アメリカの大手製薬会社ファイザーは5日、取締役会を開き、去年11月に合意したアイルランドの製薬会社アラガンの買収を断念することを決めたということです。
アメリカ財務省は4日、企業が法人税率が低い国に拠点を移す課税逃れを規制するための新たな措置を発表しています。
ファイザーは、アラガンを買収した後、法人税率が低いアイルランドに本社を移す計画でしたが、新たな規制によって節税効果が得られなくなると判断したものとみられます。
法人税率が高いアメリカでは、企業が節税を狙って外国企業を買収するケースが相次いでいることから、強い規制を求める声が高まっており、大統領選挙に向けた論戦の中でも争点に浮上しています。