パートナー企業の「リツアンSTC」。
社長が素敵なんですよ、もうひどい人で。酔うとダメ人間なんですが志はものすごく高い人物で、「搾取しない派遣会社」を経営しています。
包み隠さずリアルに公開しているので、特に大企業で働くエンジニアの方はぜひ。
リツアンでは、派遣料金に対する派遣賃金(給料)規定をホームページ上で公開しています。
また、入社が決まったエンジニアの方には弊社が1ヵ月当り頂く利益予想もお伝えしております。
理由は簡単で、派遣社員の方にフェアに接することが派遣社員の方々のモチベーションを1番UPさせることだから。
まず、リツアンの賃金スタイルをご説明することにいたします。リツアンの賃金スタイルは次の「時給制」と「プロフェッショナル契約制」の2種類。
(1)時給制(入社~3年目までのエンジニアに適用)
まず、時給制。リツアンに入社されたエンジニアには在籍3年目までは『時給制』で働いてもらうことになります。
派遣料金に対する時給制の給料支給率は、リツアンでは68%~70%ほど。
たとえば派遣料金が1時間当たり4,000円なら時給は2,700円。
30時間ほど残業をしたと仮定すれば月収53万円。
年収だと640万くらいになります。
下記は、弊社がホームページ上で公開している時給制時の「予想給料の早見表」になります。
時給制のNH氏の給料明細
NH氏は現在30歳で大手自動車部品メーカーで生産技術職で勤務しております。
以前に勤務していた会社の給料が低く、結婚を機に弊社に中途入社してきてくれました。
彼のクライアントへの派遣料金は1時間当たり4,000円。
この派遣料金に対しての派遣賃金(給料)は2,700円。
10月度の勤務日数は平均より多く23日(平均は20日)。
また、残業は42時間、22時以降に適用される深夜手当は7.45時間でした。
この結果、彼の10月度の給料は65万8781円。
ここから社会保険料や所得税など相殺されて手取額は55万1980円となります。
彼が働いている部署は非常に忙しく残業もたくさんあるので今期の年収はおそらく800万円近くなるかと思います。
もちろん残業協定(36協定)の法令は遵守いたします。
こちらが実際のNH氏の給料明細です。もちろん本人の了解を得ております。
NH氏から「野中さん お仕事お疲れ様です。どうぞどうぞ!紹介しちゃってください!お安い御用でございます!」との了解メールを得ております。
(2)プロフェッショナル契約(入社4年目以降~)
この時給制で3年間働いてもらって4年目以降からは「プロフェッショナル契約(以下、プロ契)」という弊社独自の給料制度が適用になります。
プロ契とは、会社の利益を定額制にして残りをエンジニアの給料として還元しようという給与制度です。
具体的にいえば1人の時給制のエンジニアから頂く弊社の平均利益は1ヵ月当り12万円ほどです。
この利益を6万5千円まで下げ残りをエンジニアの給料へ還元しようという制度となります。
プロ契給料の計算式は次の通りになります。
エンジニア給料=「派遣料金」-「6万5千円(弊社利益)」-「社保等の会社負担額」
※社会保険料は、あまり知られておりませんが会社(事業主)と労働者で折半です。例えば、毎月の給料明細から5万円の社会保険料が引かれていれば、それとほぼ同額の5万円を会社も負担して計10万円を年金機構などに納めています。この会社負担分も派遣料金から経費として引かせて頂いております
プロ契のTN氏の給料明細
すこしわかり難いのでTN氏の給料明細をみてご説明いたします。
彼は現在45歳、NH氏と同じ大手自動車部品メーカーで生産技術職として勤務してもらっています。
彼の派遣料金はNHと同額の1時間当たり4,000円。
2015年3月度の残業は43時間。当月は休日出勤も9時間ありました。
なので派遣料金は92万7350円。
この派遣料金から弊社の利益6万5千円と社会保険料の会社負担額である7万1461円を引かせてもらい残りは79万889円。
この79万0889円がTH氏の3月度の給料(総支給額)になります。
ここから所得税やTH氏の社会保険料の自己負担分などを控除して手取りは65万9644円になります。
彼の職場もNH氏と同じように忙しく残業も多いので今期の年収は1000万までは超えないにしても、900万円台の後半にはなるかと思います。
こちらが実際のTH氏の給料明細です。もちろん本人の了解を得ております。
ちなみにプロフェッショナル契約の場合は、給与ソフトの給与明細の他に派遣料金(請求金額)などが掲載された明細の2通を発行して総支給額の内訳を明確にしております。
今回、派遣社員の給料という個人情報の最たるものをあえてブログに掲載させて頂きました。
個人を特定されるような情報は記載していないため、また本人の了解も得ているため特別大きな問題にはならないかと思います。
ただ、このようなリスクを冒してまでも、なぜ私がブログに掲載したかといいますと派遣社員として働いている多くの方にクライアントは派遣社員の働きや能力を高く評価して高い派遣料金を派遣会社に支払っているということを知ってもらいたいと思ったからです。
今の給料が低く不満があるのは決して派遣で働いている貴方の能力や人間性の欠如ではありません。
世間から不当と呼ばれるような利益を派遣会社が得ているからなんではないでしょうか。
転職は、なかなか勇気がいる作業です。人はだれでも変化を嫌います。
ただ、思い切って最初の一歩を踏み出すことが貴方の人生をがらりと変える唯一の方法なのかもしれません。
実際、リツアンに新入社員として入社してくれたエンジニアの多くからありがとうのメールを頂きます。
今回も、この派遣エンジニアの給料明細という圧倒的な事実である資料を私のブログで紹介したいと投げかけた在籍のエンジニア全員から自分の給料明細を掲載してもOKとの返答を頂きました。
ただ、「時給制」と「プロフェッショナル契約制」の説明をする際には、類似の派遣料金、勤務時間のほうがわかりやすいと思い、NH氏とTN氏の給料明細を選ばさせて頂きました。
繰り返すことになりますが、派遣社員の方々の給料が低いのは決して個人の問題ではありません。
その事実に気付いて頂ければ今回のようなリスクを冒してでも広報させて頂いた意義はあったのかもしれません。
(by 『ピンハネ屋』と呼ばれて)