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「凍土壁」認可決定…東電、海側から作業へ

凍土遮水壁の凍結手順

 原子力規制委員会は30日の定例会で、東京電力福島第1原発1〜4号機の原子炉建屋周辺の地下を凍結させて、地下水の流入を抑える「凍土遮水壁」について、海側から段階的に凍結させる東電の計画を認可することを決めた。東電は31日にも凍結作業を始める方針。しかし、これほど大規模な「氷の壁」が導入されたケースは世界でもなく、どの程度地下水の流入を防ぐことができるかは不透明だ。

     凍土遮水壁は、建屋周囲(全長約1.5キロ)の地下に1568本の凍結管を打ち込み、氷点下30度の冷却液を循環させて、地下に深さ30メートルの「氷の壁」を築く。建屋への地下水流入を防ぎ、汚染水の発生を減らすのが狙い。計画通りに進めば、8カ月後には凍結が完了する見通しで、東電は1日150〜200トンある地下水の流入を数十トンまで減らせると試算している。

     東電は建屋海側(約690メートル)を先に凍結させ、山側については凍結させない7カ所(計約45メートル)を残す「段階凍結」を実施する。当初は、一度に全面凍結する計画だったが、建屋周辺の地下水が急減すると建屋内にたまった汚染水が建屋外に流出する恐れがあるため、規制委が段階的な凍結を求め、東電も応じた。

     凍土壁は、建屋周辺の井戸から地下水を抜き取って汚染水の発生を減らす「サブドレン計画」などとともに、汚染水対策の柱とされる。2014年6月に凍結管の埋設に着手、今年2月に凍結開始準備が整った。【酒造唯】

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