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 オバマ米大統領は22日、訪問先のハバナで行われた米大リーグのタンパベイ・レイズとキューバ選抜チームの親善試合を観戦した。隣に座ったキューバのラウル・カストロ国家評議会議長と談笑するなど、歴史的な訪問による「友好」を演出した。

 オバマ氏はキューバ訪問の最終日、ミシェル夫人と娘2人とともに、数万人の観客で埋まった球場のバックネット裏に現れた。白いシャツにサングラス姿のオバマ氏が手を振ると、観客は拍手と口笛で歓迎。さらにカストロ氏の姿が見えると、球場は「ラウル、ラウル!」と大歓声に包まれた。試合前には、ベルギーの連続テロの犠牲者に黙禱(もくとう)を捧げた。

 大リーグのチームがキューバで試合をするのは1999年以来。試合はレイズが4―1で勝った。

 米政府はキューバとの国交回復を受け、オバマ氏の訪問前にキューバ人運動選手やアーティストが米国で働き、給料を得られるよう制裁を緩和。これまで大リーグでプレーするキューバ出身選手の大半は亡命していたが、今後は正規の手続きで渡米してプレーできる例が増えることに期待が高まっている。(ハバナ=奥寺淳)