あらすじ
【自由惑星同盟の首都、ハイネセン・ポリス。
そこから100kmほど離れたここ、同盟軍統合作戦本部では、
この日、アスターテ会戦戦没者の慰霊祭が行われようとしていたー】
准将のヤン・ウェンリーは先の戦いで負傷したという理由で、
慰霊祭を欠席することにした。
国防委員長であるトリューニヒトの演説が聞きたくないのと、
マスコミによって英雄視されるのが嫌だったからである。
それでも慰霊祭の中継は見ようと思い、
モニターの電源を入れると、驚くべき光景が目に入った。
ヤンの親友・ラップの婚約者のジェシカが、
トリューニヒトの目前にやってきて、何かしようとしていたのだ。
ラップはアスターテ会戦のとき、同盟軍の第六艦隊に配属されていたが、
帝国軍の猛攻を受けて、若い命を散らしていた。
ジェシカは愛する人を失った怒りをトリューニヒトにぶつけるが、
警備兵によって、強制的に退場させられてしまう。
慰霊祭は、自由惑星同盟の国家を斉唱して幕を閉じた。
ヤンと同じく仮病を使って慰霊祭を欠席していたアッテンボローは、
不平分子を粛清する役割を負っているのだった。
だが、ヤンとアッテンボローは、憂国騎士団に囲まれているジェシカを、
間一髪で救い出すことができた。
ある日のこと。
ヤンは統合作戦本部長のシトレに呼び出される。
アスターテでの功績により、少将になったことを告げられ、
新たに編成した「第十三艦隊」の司令官への抜擢を明かされた。
「第十三艦隊」は寄せ集めの兵力で、通常の半分の人員しかないのだが、
帝国軍の要塞・イゼルローンを攻略せよという命令だった-。
台詞
ユリアン「昨日、学校で来年以降の進路を聞かれました。
僕は、軍人になる道を選びたいんですが」
ヤン「軍人?」
ユリアン「ええ、死んだ父も軍人でしたから」
ヤン「親の職業を子が継がなきゃならん法はないさ。
現に私の父は商人だった。借金だらけで倒産寸前だったがね」
ユリアン「でも、僕の養育費は軍から出ていて、
僕が軍務につかないときは返却しなければいけませんし」
ヤン「返すさ」
ユリアン「えっ?」
ヤン「お前を引き取った保護者を過小評価するなよ。それぐらいの蓄えはある」
ユリアン「そこまでご迷惑はかけられません」
ヤン「生意気言うなよ。子供のくせに。
子供ってのは、大人を食い物にして成長するものだ」
ユリアン「・・・ありがとうございます、でも」
ヤン「なんだ?そんなに軍人になりたいのか」
ユリアン「准将はそんなに軍人がお嫌いなんですか」
ヤン「嫌いだね。今度の戦いでますます嫌いになった。
できることなら、こんな商売からは一日も早く足を洗って、
歴史の研究に没頭したいね」
感想
首相とか大統領ではなく、国防委員長が国を仕切っているとは、
自由惑星同盟は軍事政権のようですね。
しかも、トリューニヒトは憂国騎士団という組織を操っていて、
自分の意に沿わない者をコントロールしようとしています。
自由と名がつくのに、社会主義国家のような雰囲気です。
だから、アスターテ会戦での敗戦も正しく伝えなかったんですね。
さすがに慰霊祭では、戦没者150万人と言っていましたが。
そんな異様な政治体制の中で、
婚約者を亡くした悲しみを訴えたジェシカは勇気のある女性です。
彼女の声は、戦没者の遺族全員のものでもあります。
同盟軍の兵士のほとんどは、
自ら望んで戦っているのではなく、上層部の指示に従っているだけですから。
ヤンも戦争が嫌いです。
しかし、彼には軍事的才能があったので、
本人の意思とは裏腹に、次なる攻略目標を与えられてしまいました。
歴史が彼という存在を必要としているんでしょう。
わずかな兵力で難攻不落の敵地をどう落とすのか、
次の展開が興味深いですね。
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