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この作品「市子×藤田」は「SIREN2」「藤田茂」等のタグがつけられた作品です。

パロディー！市藤かわいいです。藤田さんみたいなおまわりさんが近所にいたら最高です...

市子×藤田

もち子

2013年1月7日 21:48

パロディー！市藤かわいいです。藤田さんみたいなおまわりさんが近所にいたら最高ですね。■きなこもちさん＞コメありがとうございました！藤田さん男前ですよね！頑張って男前藤田さんを表そうとしたので、そういっていただけますと幸いです。
ふじたふぉるりさん＞ありがとうございます！市藤最高ですよね！私も市藤大好物です＾＾

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家の近所にある交番には藤田さんというお巡りさんがいつもこの近辺の平和を守ってくれている。両親の帰りが遅くて、いつもひとりぼっちの私の心の支えが藤田さんだった。

「また来ちまったのか、市子ちゃん」
「えへへ…藤田さんに会いたくて」
「そりゃ大層な殺し文句だ」

いつもの口癖を口ずさみながら、頭を掻いて、それでもパイプ椅子を引き出してきて迎え入れてくれる。私が来るのを分かっているから、人のいい藤田さんは必ずお菓子を買って待っていてくれるのだ。今日は知り合いの土産に貰ったらしい八ッ橋を出してくれた。甘くて、凄く美味しい。私が美味しいと言うと、藤田さんも嬉しそうに笑ってくれる。それが嬉しいから、人の温かみに触れられるここが好きなんだ。家族よりも長い間側にいる藤田さんを、私はいつしか好きになってしまっていた。

「しっかしいつも思うが、親御さんも心配しないのか？」
「平気だよ。いつも言うけど、二人とも帰ってこないから」
「そうじゃなくてな…なんつうか、こんなおっさんと遅くまで二人っきりなんて知ったら、ショックでひっくり返っちまうだろ」
「…平気だよ、藤田さん優しいから」

先日、たまたま早く帰ってきた父にそのことで怒られた。年頃の娘がこんなに遅くまで出歩くなって。ほったらかしにしといてよく言うよ。久々に父と過ごした夜はケンカして終わってしまった。

もう交番には行くなって言われて私が言い返してしまったから。
だって仕方ないでしょう、何も知らないくせに、父は藤田さんを悪く言う。藤田さんは何も悪くないのに、私が勝手に押し掛けてるのに。それなのになんで藤田さんが悪者なの？藤田さんは、悪者を捕まえるお巡りさんなのに。

「藤田さんは、お巡りさんだから…大丈夫なんだよ」
「…市子ちゃん、それは違うな」

俯く私の頭を軽く撫で、藤田さんは顔をあげるように言った。

「いいか、お巡りさんでも悪いことしちまう奴はいっぱいいるんだ。それがどんないい人だったとしても、ある日コロッとかわっちまう。簡単に心を許しちまったら、何されるかわかんないんだぞ」

いつになく強い口調で藤田さんは言った。昨日父が言っていたことと同じことを。

「なんで？藤田さんは悪くないよ！私が勝手に迷惑かけてるんだよ？藤田さんはすっごくいい人だよ」

頭を撫でてくれた手が離れて、藤田さんはまた頭を掻いた。困ったような顔をして、またあの口癖を呟いて。

「市子ちゃん、俺を大事に思ってくれるのは嬉しいが、俺だって立派な男なんだ。夜は親御さんが心配しないように帰りなさい、いい子だから。な？」

優しい声。大好きな人にそんなことを言われてしまえば断れない。私は涙声で弱々しくうん、と言った。藤田さんの手が、また頭を撫でてくれる。優しい、優しい手付きだ。

どうしてこんなに優しいのに、世界は彼を悪者にしてしまうんだろう。どうして私の恋は許されないのだろう。

私、わかんないよ…

「よーし、なら夕方まで花札でもするか」
「私ルール知らない…」
「あーそっか…ならババ抜きでどうだ？」
「二人でやってもつまんないよ」
「そっかぁ、市子ちゃんは何がしたい？」

満面の笑み。
この人が悪い訳がない。私がもう少し大人になれば、変わるのかもしれないな。藤田さんと並べるくらい、大人になれば。

「私は、藤田さんといればそれだけでいいよ」
「…そんな台詞どこで覚えてきたんだい？」

やんなっちゃうなぁー…

家の近所にある交番には藤田さんというお巡りさんがいつもこの近辺の平和を守ってくれている。両親の帰りが遅くて、いつもひとりぼっちの私の心の支えが藤田さんだった。

「また来ちまったのか、市子ちゃん」
「えへへ…藤田さんに会いたくて」
「そりゃ大層な殺し文句だ」

いつもの口癖を口ずさみながら、頭を掻いて、それでもパイプ椅子を引き出してきて迎え入れてくれる。私が来るのを分かっているから、人のいい藤田さんは必ずお菓子を買って待っていてくれるのだ。今日は知り合いの土産に貰ったらしい八ッ橋を出してくれた。甘くて、凄く美味しい。私が美味しいと言うと、藤田さんも嬉しそうに笑ってくれる。それが嬉しいから、人の温かみに触れられるここが好きなんだ。家族よりも長い間側にいる藤田さんを、私はいつしか好きになってしまっていた。

「しっかしいつも思うが、親御さんも心配しないのか？」
「平気だよ。いつも言うけど、二人とも帰ってこないから」
「そうじゃなくてな…なんつうか、こんなおっさんと遅くまで二人っきりなんて知ったら、ショックでひっくり返っちまうだろ」
「…平気だよ、藤田さん優しいから」

先日、たまたま早く帰ってきた父にそのことで怒られた。年頃の娘がこんなに遅くまで出歩くなって。ほったらかしにしといてよく言うよ。久々に父と過ごした夜はケンカして終わってしまった。

もう交番には行くなって言われて私が言い返してしまったから。
だって仕方ないでしょう、何も知らないくせに、父は藤田さんを悪く言う。藤田さんは何も悪くないのに、私が勝手に押し掛けてるのに。それなのになんで藤田さんが悪者なの？藤田さんは、悪者を捕まえるお巡りさんなのに。

「藤田さんは、お巡りさんだから…大丈夫なんだよ」
「…市子ちゃん、それは違うな」

俯く私の頭を軽く撫で、藤田さんは顔をあげるように言った。

「いいか、お巡りさんでも悪いことしちまう奴はいっぱいいるんだ。それがどんないい人だったとしても、ある日コロッとかわっちまう。簡単に心を許しちまったら、何されるかわかんないんだぞ」

いつになく強い口調で藤田さんは言った。昨日父が言っていたことと同じことを。

「なんで？藤田さんは悪くないよ！私が勝手に迷惑かけてるんだよ？藤田さんはすっごくいい人だよ」

頭を撫でてくれた手が離れて、藤田さんはまた頭を掻いた。困ったような顔をして、またあの口癖を呟いて。

「市子ちゃん、俺を大事に思ってくれるのは嬉しいが、俺だって立派な男なんだ。夜は親御さんが心配しないように帰りなさい、いい子だから。な？」

優しい声。大好きな人にそんなことを言われてしまえば断れない。私は涙声で弱々しくうん、と言った。藤田さんの手が、また頭を撫でてくれる。優しい、優しい手付きだ。

どうしてこんなに優しいのに、世界は彼を悪者にしてしまうんだろう。どうして私の恋は許されないのだろう。

私、わかんないよ…

「よーし、なら夕方まで花札でもするか」
「私ルール知らない…」
「あーそっか…ならババ抜きでどうだ？」
「二人でやってもつまんないよ」
「そっかぁ、市子ちゃんは何がしたい？」

満面の笑み。
この人が悪い訳がない。私がもう少し大人になれば、変わるのかもしれないな。藤田さんと並べるくらい、大人になれば。

「私は、藤田さんといればそれだけでいいよ」
「…そんな台詞どこで覚えてきたんだい？」

やんなっちゃうなぁー…

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