トップページBusinessニュースマイナス金利 長期の社債発行の動きも
ニュース詳細

マイナス金利 長期の社債発行の動きも
3月15日 18時03分

日銀がマイナス金利政策を導入したことで、企業の間では、金利の負担を抑えて資金を調達することができるため、長期の社債を発行する動きが出ています。
このうち、JR西日本は、先月下旬、初めて、償還までの期間が40年の社債を総額100億円発行しました。社債の利率は年1.575%です。借入金の返済のほか、鉄道の安全対策などに投資するとしています。
また、不動産大手の三井不動産も、今月11日、借入金の返済やオフィスビルの開発といった新規事業への投資などに充てるため、初めて、償還まで期間が30年の社債を100億円分発行することを決めました。担当者は「高い利回りを確保したい投資家から償還までの期間が長い社債へのニーズが高まったことも、社債を発行した背景にある」と話しています。
また、商社の兼松は、企業の買収資金に充てるため、今月10日、およそ20年ぶりに合わせて100億円の社債の発行に踏み切りました。
ただ、企業の間で社債の発行そのものが増えるかどうか不透明だとする指摘もあります。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の下松慈明アナリストは「景気の先行きに対する懸念が根強いなか、金利が下がったといっても企業の資金需要が一気に増えるかどうかは不透明だ。さらに、今後の金利の動向次第では、社債ではなく、銀行からの借り入れが増える可能性もある」と話しています。
このページの先頭へ