デジカメアイテム丼
旧ソビエト時代のレンズが手軽に楽しめる
ギズモン「Industar-61 L/D 55mm f/2.8 for ミラーレス」
Reported by 本誌:武石修(2016/3/4 12:39)
この度ギズモンから旧ソビエト時代のレンズ「Industar(インダスター)-61 L/D 55mm f/2.8 for ミラーレス」が発売された。レンズ自体は以前から流通しているが、ミラーレスカメラ用のマウントアダプターがセットになっているのが特徴。
このレンズはL39マウントで、キヤノンEF-M、ソニーE、富士フイルムX、マイクロフォーサーズ、Nikon 1の各マウントアダプターがそれぞれ付属する。
ミラーレスカメラですぐに使えるパッケージになっているということと、(一応新品の)交換レンズとしては破格の税込6,980円とあってか、最初の入荷分は発売日に完売。現在も予約が集中しているとのことだ。
このレンズはもともと、FED-5という旧ソビエト時代のレンジファインダーカメラの標準レンズだったものだ。今回デッドストック品から程度の良い物を選び、整備して販売している。
チープな作りだが、むしろそれを楽しみたい
早速開封してみたところ、金属製というのに高級感は今ひとつ。絞り指標や距離指標の文字は彫り込みだが塗装にムラがあったり、フォーカスリングのトルクもやや重いところと軽いところがあり、一定では無い……などなど、仕上げのアバウトさは見て取れる。
しかしながら、旧ソビエト時代のデッドストック品が販売されるということだけでもファンにはありがたく、大目に見たいところ。もちろん実用上の問題は無い。
マウントアダプターは現代の製品らしく、特に気になるところは無かった。また、レンズの装着もスムーズに行えた。
カメラ側の設定で気をつけるのは「レンズなしレリーズ」(パナソニックの場合)をONにしておくことくらいだ。撮影モードは絞り優先(A)モードにしておけば、鏡胴の絞り値で撮影できる。
思ったより良く写る!
今回はマイクロフォーサーズ用をLUMIX DMC-GH3で試した。35mm判換算で110mm相当の中望遠レンズになる。描写はオールドレンズによくある柔らかさがあり、コントラストも現代のレンズに比べればやや落ちるが、予想よりも良く写るという印象だ。ただし流石に逆光には弱く、大幅なコントラスト低下が見られた。この辺りは、レンズの味として楽しむのが良さそうだ。
レンズとしてのウィークポイントを挙げるならば、約1mという長めの最短撮影距離だろう。撮影中、もう少し寄れればと思う場面が多々あった。
オールドレンズ入門に最適
マウントアダプターを使ってオールドレンズを楽しむことは、すっかり市民権を得ていると言えるだろう。しかし、これから始めたい人にはやや敷居の高さがあるかもしれない。
今回のパッケージは価格も手ごろで、そうしたオールドレンズ入門者にはうってつけだろう。L39マウントのレンズは各社が数多く生産、中古市場で大量に流通している。マウントアダプターが手に入れば、そうした様々なレンズを楽しむ入り口にもなることだろう。
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