いつか認められるか!?『言語は日々変化する』という視点で『バイト敬語』を考察しました!

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いつか認められるか!?『言語は日々変化する』という視点で『バイト敬語』を考察した



『こちらでよろしかったでしょうか?』『○○になります』『○○円からお預かりします』といった接客業やサービス業で働くアルバイトスタッフを中心に使われる誤った敬語を『バイト敬語』といいます。


新卒新入社員のビジネス研修の場でもテーマとして扱われることがあり、そういったバイト敬語を『誤った敬語』と認識している社会人にとっては、各サービスを利用した際にスタッフがバイト敬語を使っていると『あれ?』と思ったり、中にはイラっとしたり、何かしらの反応をする人も少なくないのではないでしょうか。メディアでも取り上げられることの増えてきた『バイト敬語』が気になる人は年々増えているといいます。



実際、文化庁が平成25年度(平成26年3月)に全国の16歳以上の男女を対象に実施した『国語に関する世論調査』によると(調査対象総数3,473人、有効回答数2,028人)『お会計の方、1万円になります』(『~の方』という表現が『バイト敬語』として問題視される)を『気になる』と回答した割合は63.5%と、平成14年度の50.6%から13ポイント増加していました。




しかし一方で、日本語の専門家の間では『実はバイト敬語は誤りではない』という考えや解釈もあるようで、先日の日経新聞でも取り上げられました。


例えば典型的なバイト敬語の『こちらでよろしかったでしょうか?』は、正しくは『こちらでよろしいでしょうか?』とするべきとされていますが、敬語に詳しい同志社女子大学の森山由紀子教授によると、


『よろしいでしょうか』が相手の判断を確認する表現なのに対して、『よろしかったでしょうか』は『(あなたの判断はもう聞いたはずだが)私の認識はこれで間違いないか』と自分側の事柄を確認する相手への配慮がある表現であるそうです。



上記の『~の方』に関しても、日本語の歴史に詳しい二松学舎大学の島田泰子教授によると、


『ピンポイントで対象を指さないことによって、丁寧な表現とする方法の歴史は古い』と指摘しています。


高貴な人物の奥方を「北の方」といったり、相手のことを「御前」といったりするようにエリアを指すことで対象をあいまいに表現することがマナーという考えは昔からあったそうです。



このように、『間違いとされているが、一概に間違いとは言えない表現』や『元々は間違いであったが、一般的に使われるようになったため正しい日本語として扱われるようになった表現』は他にもあります。従って『言語は日々変化している』という定説の通り、今は間違った敬語として扱われている『バイト敬語』に様々な解釈が出てくるのも当然なのかもしれません。



過去に『誤用だ』と指摘されてきたけれども、『実は誤用ではない』と賛否分かれる日本語はほかにもあります。



たりの使い方


例えば並列を表す『たり』は同程度のことを繰り返すときに『~たり、~たり』と使うのが正しいと言われています。しかし近年では『たり』を単独で使うことを良しとする考えもあるそうです。




全然+肯定の使い方


現代では『全然』は後ろに否定・打ち消しの『~ない』をつけて『まったくそうでない様』を表す言葉で、『全然大丈夫』のような『全然+肯定』は全然大丈夫でない誤用だと多く言われています。


しかし、2011年の国立国語研究所の研究班の発表によると、昭和初期の資料において『全然』の用例を抽出したところ全590例のうち実に6割にあたる354例が肯定表現を伴い、否定表現を伴う232例を大幅に上回っていたそうです。


研究班によると昭和20年代後半に『「全然」が正しく使われていない』という趣旨記事が集中的に見られたそうで、それ以降に『「全然」は否定を伴う』という考えが広がったのではないかとのことです。




『食べる』の丁寧語としての『いただく』


飲食店やコンビニでお客様に料理をおすすめする際『こちらはホットでも美味しくいただけます』などと言われることがあります。『いただく』というのは本来『もらう』の謙譲語なので、『こちらはホットでも美味しく召し上がれます』というのが正しい敬語です。


しかし現代では『食べる』の丁寧語として『いただく』を使うようになりました。(諸説ありますが、厳密には間違いだそう)また、遡れば『食べる』というのも『食らう』の丁寧語だったそうで、そういった変化を繰り返しているのですね。




日々変化する言語


その他、時代の流れに合わせて新しくできた日本語も多数あります。


平成26年の『国語に関する世論調査』によると『愚痴る』『事故る』『サボる』『パニクる』『チンする』『お茶する』といった『~る』『~する』形の同士を使ったことがある人が半数近くもしくは半数以上でした。


英語圏でも『text(メールを打つ)』や『google(グーグルで検索する)』という新しい英単語が生まれています、日本でも『ググる』という動詞が徐々に浸透してきていますよね。



このように言葉というのは時代とともに変わっていきますので、現在は一般的に間違った敬語だと言われる『バイト敬語』が正しい日本語として認められるのかもしれませんね。




まとめ


・『よろしかったでしょうか』『お会計の方、1万円になります』といった『バイト敬語』は現代では一般的に間違った敬語とされる


・一方、『バイト敬語』は一概に誤りとは言えないという考えもある


・言葉は時代とともに変わっていくので、『バイト敬語』が一般的な敬語として認められる日が来るかも知れない

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