人間の数はその国の経済活動において最も基礎的かつ重要な条件の一つだ。資金は人間に向かって動き、また人間から資金が出てくる。一度人口が減り始めると、将来はどうしても悲観的になる。そのため人口の壁という深刻な問題に直面する韓国としては、将来についてどうしても不安を感じざるを得ない。今年は人口という面からみれば、大韓民国にとって歴史の大きな転換点になるだろう。15歳から64歳のいわゆる生産可能人口は3704万人のピークを迎えるが、来年からは減少に転じる。また経済は少子化によって低迷が続き、躍動性も失われるだろう。
これまで韓国国内では少子化問題の解決を訴えるスローガンがあちこちで叫ばれてきた。少子化対策のため巨額の予算も投入された。しかし体感できるような成果や変化は何ももたらされていない。今やこれまでのような対策とは違った、発想の大きな転換が必要だ。国全体からさまざまなアイデアを集め、それを実践する方策を作り上げていかねばならない。
それと同時に、外に向けてはこれまで以上に統一を前倒しする努力を傾けねばならない。韓国と北朝鮮の人口を合わせると8000万人近くに達する。南北が統一した韓国よりも人口が多く、1人当たりの所得が多い国は世界で5-6カ国しかない。つまり韓国が南北統一を実現すれば、強大国になる基本条件をまずは手に入れるわけだ。今年は韓国でも画期的でなおかつ新たな人口政策を打ち立てる1年にしなければならない。