【シリコンバレー=兼松雄一郎】米ロサンゼルスの私立病院がサイバー攻撃で医療記録システムを「人質」にされ、身代金を支払って正常化したことが分かった。支払い手段には仮想通貨「ビットコイン」が使われた。個人情報の宝庫である医療機関や保険会社などを狙うサイバー攻撃が増えているが、医療記録を人質にする攻撃は珍しい。
ハリウッド・プレスビタリアン・メディカルセンターが17日発表した。同センターによると今月5日、担当者が情報システムに接続できなくなり病院運営が混乱。その後、ハッカーがウイルスを感染させてシステムを乗っ取り、データを暗号化したと通告してきた。暗号を解除するカギと交換に40ビットコイン(約190万円相当)を支払うよう要求があった。
一刻も早く運営を正常化したい病院側はこれを支払い、15日にシステムが復旧した。同センターによれば「医療サービス自体に影響はなく、個人情報の流出などは今のところ確認されていない」という。
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