シリアでの市街地空爆「即座に停止」要求
【ブリュッセル斎藤義彦】欧州連合(EU)は19日の首脳会議でシリア問題を協議。軍事的な緊張の高まりに「憂慮」を示し、シリア北西部アレッポや周辺で続いている市街地の空爆を「即座に停止」するよう要求する首脳宣言を採択した。名指しを避けながらもロシアによる空爆を事実上非難した。
さらに「アサド政権とその同盟者」に対して「テロリストでない反体制派への攻撃を中止」するよう求めた。ロシアは過激派組織「イスラム国」(IS)の空爆を名目に、アサド政権と対立する反体制派を攻撃している。
また、アレッポからトルコ国境に至るまでの地域に空爆のない人道的な「回廊」を作るよう要求した。人道回廊や飛行禁止空域はトルコが以前から主張している。難民問題でEUはトルコへの接近を図っており、人道回廊設置でトルコと歩調を合わせた形だ。