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 御嶽山(岐阜・長野県境)が2014年9月に噴火する直前、地盤が伸びる方向の火山性地震が増えていたことが名古屋大学の研究チームの調査でわかった。火山活動の活発化を示す兆候の一つとして、噴火の予測に役立つ可能性があるという。

 山頂直下の地震が活発化した14年8月~15年3月の火山性地震を分析。御嶽山の周囲30キロにある約30カ所の地震計が捉えた約500回の地震のうち、噴火口の半径1キロ圏内で起きた94回の地震で地盤の動きを推定できた。

 その結果、噴火の前には、東西に伸びる力がかかる正断層型の地震が多発していた。特に直前の2週間は、地盤にかかる力の向きが平常時とは大きくずれていた。それが噴火後は、圧縮する力のかかる逆断層型の地震に変わった。