賞与やCoCo債金利、銀行赤字でも支払い可能に-ECBが呼び掛け
2016/02/20 00:43 JST
(ブルームバーグ):銀行が通期赤字になっても、配当やボーナス、偶発転換社債(CoCo債)のクーポンの支払いができるように欧州連合(EU)の規則を変更すべきだと、欧州中央銀行(ECB)が呼び掛けた。
現行規則の下、赤字や利益ゼロになりバッファーが最低要件を下回った銀行は、これらの支払いを停止しなければならない。銀行はEUの資本要件指令(CRD)Ⅳに基づいて「最大配分可能額(MDA)」を計算し、それに沿って支払額を制限されるようになっている。
ECBのミクロプルデンシャル監督担当ディレクタージェネラル、コービニアン・イベル氏は電話会議で、「この自動的なアプローチは銀行を困った立場に立たせ、そこから出られなくする」と指摘。MDAの意図は良いのだが、「事故が起きるのは避けなければならない。規則に変更が必要だと考えるのはそのためだ」と語った。
欧州銀行監督機構(EBA)もEUの欧州委員会に対し、特に「その他ティア1債」(AT1債)のクーポンについて支払い差し止めの規則を見直すよう呼び掛けている。クーポン支払いをめぐる懸念がそれらの債券の価格急落につながったためだ。
原題:ECB Seeks Flexibility to Allow Payouts When Banks Lose Money (1)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ウィーン Boris Groendahl bgroendahl@bloomberg.net
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更新日時: 2016/02/20 00:43 JSTニュース一覧
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