韓国からの養子が仏の改革大臣に

ジャン=ヴァンサン・プラセ氏
初の韓国系仏大臣は退陣

韓国からの養子が仏の改革大臣に

 韓国出身でフランスに養子に出されたジャン=ヴァンサン・プラセ上院議員(47)=写真=が11日、同国の国家改革・地方分権・公務員大臣に任命された。プラセ氏はこの日退陣したフルール・ペルラン前文化・通信大臣(韓国名:金鍾淑〈キム・ジョンスク〉)に続き、韓国系養子として2人目のフランス大臣だ。

 「権五福(クォン・オボク)」という韓国名を持つプラセ氏は7歳だった1975年、京畿道水原の児童保護施設からフランス・ノルマンディーの弁護士一家に養子に出された。この時の荷物は施設が持たせてくれた服が数着と聖書だけだったという。

 フランス人養父母に育てられたプラセ氏はカーン大学で経済・銀行法を専攻、卒業後は金融関係の会社で働き、1993年にラ・ロシェル地域の議員補佐官として政界に進出した。2001年にヨーロッパ・エコロジー=緑の党に入党、ヨーロッパ・エコロジー行政事務局委員を務めるなど、環境分野で主に活躍した。そして、11年に韓国系としては初めてのフランス上院議員に当選した。

 歴史の本を読むのが好きで、ナポレオンを尊敬するプラセ氏にとって、政治家は子どものころからの夢だった。昨年出版した自伝には「25歳の時、私は40歳前に国会議員になると夢を見ていた。こうした人生の計画をトイレの壁にまで貼った」と書いている。

 同氏はメディアのインタビューで何度も「大臣になって、私のように外国から来てフランス人になった人々もこの国で責任ある仕事ができるという夢を持てるようにしたい」と語っている。今は韓国語をすっかり忘れてしまい、数年前までは自分を捨てた国に反発していたというが、13年に娘が生まれて以来、韓国に対する見方が変わったという。昨年の本紙インタビューでは「娘と一緒に韓国語を習うつもりだ。もし娘が望むなら、(韓国で)自分のルーツを探すのを手伝いたい」と語った。

呉允熙(オ・ユンヒ)記者
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