中国人観光客の誘致を目指し、28日から来韓中国人に対するビザ(査証)発給要件が大幅に緩和される。
韓国法務部(省に相当)は27日、無審査でのビザ発給年齢を従来の60歳以上から55歳以上に引き下げると発表した。これにより、新たに約8000万人の中国人が無審査でのビザ発給対象になる。中国人観光客が一度の入国で滞在できる期間も最長30日から90日に延びる。
また、中国国籍を持つ人のうち、弁護士や大学教授、公企業・私企業トップ、修士以上の高学歴者などを対象に、10年間有効の数次ビザを発給する。これまで、東南アジア諸国または中国の国籍を持つ17歳未満、4年制学校の在学生・卒業生らを対象に5年間有効の数次ビザを発給してきたが、有効期間が10年のビザを発給するのは初めて。
このほか、中国の一部地域でのみ実施していた団体観光客に対する電子ビザの発給も、3月からは中国全土で可能になる。下半期には、韓国人アーティストのコンサートなど韓流関連イベントに参加する外国人に対し、簡単な手続きで発給する「韓流ビザ」(仮称)も新設する。
昨年韓国を訪れた外国人は1335万9701人で前年比6.3%減少した。減少は2003年以来、12年ぶり。中東呼吸器症候群(MERS)流行の影響に加え、中国人観光客の再訪問率が12%にとどまったことも一因に挙げられる。