韓国政府当局者「5カ国協議の必要性高まった」

【ソウル聯合ニュース】韓国外交部当局者は25日、朴槿恵(パク・クネ)大統領が先ごろ、北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議の北朝鮮を除く5カ国協議開催の必要性に言及したことについて、「状況が変わり、それに合わせて(大統領が)重きを置いて強調したものだ。北の4回目の核実験で状況がより厳しくなったため、5カ国協議開催の必要性がさらに高まった」と説明した。

 また、「われわれが5カ国協議をさらに強く推進しなければならないという意味」と強調。その上で「それが中国とロシア、特に中国に対するメッセージにもなる」と述べた。

 5カ国協議に関する朴大統領の言及に続き、外交部当局者がこのような発言を行ったのは、中国に対し圧力を加える目的があるものとみられる。

 同当局者は、これまで5カ国協議が実現しなかった理由について「北をさらに刺激し、6カ国協議再開がさらに難しくなることを心配した中国とロシアが開催を望まなかった」と強調した。

 6カ国協議については「われわれの主な関心は北の非核化であり、このために意味ある6カ国協議を早く行いたいというのがわれわれの立場だ」とした上で、「北が会談の目的と関係ない韓米合同軍事演習など、別の話をするのであれば、北の宣伝の場にしかならないため、それはできない」と述べた。

 朴大統領が5カ国協議開催の必要性について言及したことに対し、中国外務省の洪磊報道官が6カ国協議の早期開催を主張したことについては、「それは(中国側から)ずっと聞いていた話」と説明。「あまりにも当然の話であるにもかかわらず、中国側は(6カ国協議に関して) 『意味のある』という単語をつなげるのが好きではない」と指摘した。

 また朴大統領が6カ国協議の実効性に疑問を提起したことについては、「6カ国協議は8年開かれずにいる。実効性がないのは基本的な事実ではないか」との見方を示した。

 朴大統領が外交部と調整することなく5カ国協議について言及したという一部メディアの指摘については、メディアに配布した資料には5カ国協議の内容がなかったが、22日に行われた外交部などによる業務報告の資料には5カ国協議の話が入っていたと説明した。

 5カ国協議に関する米中との事前調整について、米国に対しては外交部の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官が先ごろ、ブリンケン米国務副長官と会談した際に話し、中国に対しては6カ国協議の韓国首席代表を務める黄浚局(ファン・ジュングク)外交部朝鮮半島平和交渉本部長が14日、北京で中国首席代表の武大偉朝鮮半島問題特別代表と会談した際に話したと説明した。

 同当局者は「韓国と米国はこれまで何年間も一貫して5カ国協議が望ましいと考えてきた」と話した。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース