ホテル新羅の韓屋ホテル建設計画、ソウル市が再度反対

 ソウルで初の伝統韓屋(韓国の昔の家屋)ホテルを建設するというホテル新羅の計画が、またしてもソウル市の反対に遭った。

 ソウル市都市計画委員会は21日、ホテル新羅が提出した「奨忠洞2街の自然景観地区における建築制限緩和要請」を保留にしたと明らかにした。市の関係者は、メーンの建築物となる韓屋ホテルよりも免税店など付帯施設の面積が2倍近くも広く、また地下の開発が漢陽都城(朝鮮王朝時代の城郭)に影響を与えかねないため、さらに検討する必要があると説明した。

 ホテル新羅は2011年から、新羅ホテルと奨忠体育館の間の道路および既存の新羅免税店の敷地に伝統韓屋ホテルと免税店、地下駐車場、レストランなどを建設する計画を進めてきた。このエリアは南山と漢陽都城に近く、建築物の新築・増築が制限される「自然景観地区」に属している。

 ホテル新羅が12年に初めて出した計画案は、審議さえされずに突き返された。13年には審議までこぎつけたが「建物の高さを低くし、漢陽都城からもっと離れた場所に建設するように」と指摘を受けた。昨年にも計画案を出したが、審議を受けられなかった。

 4度目の挑戦となった今回は、韓屋ホテルの規模を従来の案(地上4階・地下4階建て)よりも縮小して地上3階・地下3階建てとし、漢陽都城との距離を20.5メートルから29.9メートルに変更した。また、韓屋ホテルの面積を従来の2万6470平方メートルから1万9494平方メートルに、付帯施設は4万9003平方メートルから3万8000平方メートルにそれぞれ縮小した。だが、この案もやはり認められなかった。

 ホテル新羅の関係者は「韓屋ホテルの建設で漢陽都城が観光名所になるかもしれないのに、5年も進展がなく残念だ。ソウル市の要求を反映し、再び審議を要請する計画だ」と話している。

チェ・ヒミョン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース