春野ユリ - 仕事術,働き方,時間管理,生産性向上 06:00 PM
ToDoリストの管理がうまくなる7つのコツ
MakeUseOf:「ToDoリストさえ使っていれば、どんな仕事も締め切り通りに仕上がる」と言うのなら、それはすばらしいことですが、実際はそう簡単にいきません。ワークフローが望み通りの効果を発揮するには、しっかり手間をかけ、合理的にまとめたToDoリストが必要です。ラッキーなことにToDoリストマネージャーを確実に使いこなすのは、それほど難しいことではありません。「ほんの少し計画する」「達成したいことを明確にする」「他人が思いついた名案を柔軟に取り入れる」この3つさえできれば十分です。
これから紹介するコツを活用すれば、実際に、仕事に差が出るToDoリストが作れるでしょう。
1. ToDoリストを作るタイミングを考慮する
ささいなことに聞こえるかもしれませんが、タスクをToDoリストに書き込むタイミングが、成功に対して大きな影響を与える可能性があります。成功の秘訣はいろいろありますが、通常、当日にToDoリストにタスクを書き込むのは良くありません。
前日の夜に、翌日の計画を立てる時間を取りましょう。これから仕事が始まるというストレスがないので、必要なタスクを落とし込んで、実行可能なリストを作るのは楽になります。仕事の終わりに翌日のToDoリストを作る習慣は、やってみる価値があるはずです。
2. 紙とペンにするかデジタルにするか決める
以前は紙とペンを使ってしていたことを、最近は携帯電話のアプリでできるようになりました。デジタル時代が仕事のやり方に大きな進歩をもたらしたのは確かですが、デジタルな手段を選ぶのがどんな場合でも良いと思うのは間違いです。
質の良い紙のノートに書かれたToDoリストのほうが、デジタルより良いと言う人もいます。いずれにしろ、紙とペンを使う方法とデジタルのどちらが、自分の仕事にユニークな洞察を与えるか、試してみる価値はあるでしょう。
クラウドベースのアプリには、どこにいてもアクセスできるという利点があります。一方で、物理的に紙に書き出す方法にも利点があります。新しいやり方が優れていると思い込むのは賢明ではありません。自分のワークフローに新規のものを加えてみて、本当に効果があるかどうか評価してみるのが1番です。
3. デジタルにするなら、使う価値のあるツールを選択する
紙のToDoリストを試してみたあと、結局デジタルを選ぶ人はたくさんいます。しかし、この種の機能を持つアプリやサービスはたくさんあるので、適切なものを選ぶのはむしろ難しいと言えるでしょう。
まず考えなければいけないのは、どんなデバイスを使ってToDoリストにアクセスするかです。数種類のデバイスを使うのなら、Evernoteのようなアカウントベースのシステムを使ってみるのがベストです。そうすれば、スマートフォンから自宅のPCに至るまで、どこからでもログインして自分の書いたメモが見られます。しかし、それ以外にもたくさんの選択肢があります。たとえば、Windowsエコシステムを使い込んでいるなら、OneNoteが便利です。
OneNoteもEvernoteも、使うのがやや複雑なソフトですから、ToDoリストを自分で管理できない、ということがないように、もう少しシンプルな機能のものにしたほうが良い場合もあります。操作が楽々とできるアプリはたくさんあります。
4. 作業を細分化する
ToDoリストは長くなるほど効率が悪くなるものです。大量のタスクが入っていると、見ただけで歯が立たない難題を前にしているような気分になります。しかし、それではToDoリストの意味がなくなります。
ToDoリストを手に負えない状態にしてしまわないように、タスクを細分化して簡単にしましょう。学校、仕事、家のように場所による分類が1つの方法としてあげられますが、作業の優先度で分類するほうが実用的だと思う人もいるかもしれません。
どの作業を優先すべきかを明確にすることが、ToDoリストをToDoプランに変えていくための大きな一歩です。そうするとリストの全体像が把握でき、1日で、1週間で、あるいは1カ月でこなせる作業量を、正確に把握するのに役立ちます。
どれから始めるべきか正確にわからないときは、各プロジェクトを査定してみてください。期待される結果、段階、項目をリストにして、いくつかのタスクとそれにひもづくサブタスクに分解します。それから、1つ1つをToDoリストに入れていきましょう。このように、最初の概観を整えるためには、手始めにWork Breakdown Structure(WBS/作業分割構成 作業分解図)を使ってみることをお勧めします。
ひとたびすべての作業の全体像が把握できると、骨の折れるプロジェクトの各作業に要する時間や、プロジェクト全体を完了するのに必要な時間を見積もるのが楽になります。
5. 時間の管理と配分がすべて
ToDoリストは1カ所にすべてのタスクを記載しておけるすばらしい方法ですが、これらのタスクが完了するのに、どのぐらいの時間がかかるか見当がつかないと、それほど便利とは言えません。もちろん、仕事を終わらせるのに必要な時間は見積もることしかできないので、おおよその数字しかわかりません。それでも、それがわかることはやはり大変重要です。
ToDoリストを作る頻度が毎日であろうと、月ごとであろうと、時間について考慮するのは重要です。リスト上にあるすべてのタスクを完了するのに時間が足りない場合、たちまち深刻な問題になってしまうこともあります。
この問題の解決策として、Google CalendarをToDoリストのベースとして使うやり方があります。最近導入されたリマインダー機能のおかげで、タスクに時間の感覚が加味されて、締め切りまでに問題なく完了できるようになります。
Google Calendarは、声や手でリマインダーをセットできるので、プロセス全体を可能な限りスムーズにできますし、個別のタスクに時間を設定できます。時間までスケジュールするのは大変かもしれませんが、長い目で見ると成果が出ます。
6.タスクを完了するごとにToDoリスト上で「済」の印をつける
どんな完璧なToDoリストでも、最後のステップはリスト上で済んだタスクに「済」の印のチェックを付けていくことです。しかし、これは実行されないことも多いようです。もう済んだとわかっているのに「済」のチェックが付いていないタスクがいくつもあると、ToDoリストはあっという間に散らかってしまい、まだ手を付けていないタスクがわかりにくくなってしまいます。そうなると、あっという間に困ったことになる可能性があります。
このプロセスには心理的な側面もあります。ToDoリストのコンセプトは、もっとも優先順位の高いものを既定の時間で管理することです。だから、タスクをちゃんと完了させているのに、その小さな「勝利」を記録し損なっているなら、ToDoリストの利点をフルに得られていないことになります。
うまくできた仕事に「済」の印をつけていくことを楽しみましょう。ToDoリストの主旨は、管理すべきことを把握しておくことですが、達成した行動をトラッキングする方法でもあるのです。モチベーションを保つのに苦労しているときは、「済」の印をつけたタスクが、既にたくさんあることを思い出してください。
7. 他人がうまく使っているテクニックから学ぶ
自分だけのToDoリストの方法論、すなわち、自分のワークフローに完璧に適合する戦略を求めるのは良いことですが、既存の戦略をベースとして使っても何も悪くはありません。
「Personal Kanban」のようなシステムを見てみましょう。たった2つしか「ルール」がない、極めてシンプルなものですが、それをベースに、満足がいくまで自分流にアレンジすればいいのです。Kanbanのベースとなっている2つの原則を考えてみましょう。
- 見える化する:現在作業中のこと、次にすべきこと、既に完了したことをいつでも一目で見られるのは大切です。
- 同時進行する仕事の数を減らす:Kanbanは、既定の時間で行う作業の数を限定します。
手堅いスタートではありますが、使いながら変えていくのは簡単です。さらに、オンラインで、Kanbanを使った実例が豊富に見つかるので、参考にしてください。また、ほかにももっと多くの戦略があるので、他人がどうやって仕事の効率を上げているかに注意を払い、自分の生活に応用してみるのも良いでしょう。
7 Tips to Better Manage Your To Do List|MakeUseOf
Brad Jones(原文/訳:春野ユリ)
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