Updated: Tokyo  2016/01/16 20:58  |  New York  2016/01/16 06:58  |  London  2016/01/16 11:58
 

「通貨戦争」再燃も、円とユーロの上昇で追加緩和観測-ステートS

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    (ブルームバーグ):世界的な「通貨戦争」が再燃する兆しが見えている。円とユーロが再び騰勢を強めており、日本と欧州の政策当局者を追加緩和に踏み切らせる誘因となりかねないからだ。

円は対ドルで過去4週間のうち3週目の上昇となり、ユーロは主要通貨の大半に対して上昇。ヘッジファンドは円が約3年ぶりの高値を付けるとの見方を強めるとともに、ユーロの下落を見込む取引を縮小している。一方、金融市場の波乱や予想より弱い経済指標を受けた米利上げ観測の後退を背景に、ドルは軟調。

米経済に中国景気減速などの影響を避けきれない兆候が見える中、米国と他地域との経済成長や金融政策のずれに歯止めがかかっている。これはドル相場を圧迫する一方で、自国通貨が下落すれば追い風を受ける日銀や欧州中央銀行(ECB)の経済目標の実現を阻んでいる。

ステート・ストリート・グローバル・マーケッツの北米マクロ戦略責任者、リー・フェリッジ氏は、円が対ドルで115円を超えて上昇し、ユーロが1ユーロ=1.15ドルに向かって上昇する場合は、追加緩和はあり得ると述べ、「通貨戦争はまだ健在だ。ドルが売られ始めれば、ECBや日銀は再び勝負する」と予想した。

原題:Currency War Revival Seen By State Street After Yen, Euro Rally(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Rachel Evans revans43@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Boris Korby bkorby1@bloomberg.net

更新日時: 2016/01/16 17:12 JST

 
 
 
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