ヤマト運輸は15日、無料対話アプリ大手のLINE(東京・渋谷)と組み、宅配便の配達時間の変更などができるサービスを始めると発表した。スマートフォン(スマホ)で配達予定の時間帯が分かるなど利用者の利便性を高める一方、ヤマトは再配達を減らしてコスト削減につなげる狙いだ。
19日昼から新サービスを始める。利用者は宅配便が届く時間帯をLINEのメッセージ通知で受け取る。配達時間や受取場所を変更したい場合は、ヤマト運輸のホームページに移動して入力できる。配達時に不在だった場合もメッセージが届き、再配達の時間などをスマホから指定できる。
利用にはヤマトの会員制サービス「クロネコメンバーズ」の登録が必要。ヤマトがLINEに開設する公式アカウントとメッセージをやり取りするかたちでサービスを提供する。クロネコメンバーズの会員数は約1300万人で、現在は電子メールで配達時間や不在の通知サービスを提供している。
ヤマトは2016年夏にはLINEを使って荷物の送り状を作成できるサービスも始めたい考えだ。LINEの画面上で送り状を作って全国に約4千カ所あるヤマトの営業所にスマホを持ち込めば、手書きせずに入力データで送り状ができる。将来はLINEでメッセージを交換している相手には、住所を知らなくても宅配便を届けられる仕組みも整える。
ヤマト運輸、LINE、クロネコメンバーズ