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チキンカツも?「無償で譲り受けた」

みのりフーズなどで新たに見つかったチキンカツ=岐阜県提供

 カレーチェーン店「カレーハウスCoCo壱番屋」の冷凍ビーフカツが転売された事件で、岐阜県は15日、産廃業者「ダイコー」(愛知県稲沢市)からカツを購入していた岐阜県羽島市の製麺業「みのりフーズ」と、同社取引先の羽島市内の弁当屋の冷凍庫から、壱番屋の冷凍チキンカツが見つかったと発表した。県の調査に、みのりフーズは「ダイコーから無償で譲り受けた」と話しているという。

 県によると、14日の立ち入り調査で、みのりフーズからはチキンカツ5枚入り1袋が、弁当屋から同2袋と、空の1袋が見つかった。袋に記載の賞味期限は2014年7月〜15年9月だった。空袋に入っていたカツは既に調理されたらしい。

 調査に、みのりフーズの実質的経営者の男性(78)は「ダイコーから『食べてよ』と譲り受けた」と答え、弁当屋は「みのりフーズから直接売り込みがあった」と話している。入手時期や分量は双方が「覚えていない」としている。

 県はこのチキンカツが、壱番屋の製品で一般に流通していないことを同社に確認。ビーフカツと同様、廃棄を依頼されたダイコーが横流ししたとみて調べている。県は15日も、みのりフーズを立ち入り調査している。

 実質的経営者は14日の取材に「ビーフカツ以外は転売していない」と話していた。

 壱番屋によると、ダイコーとは10年から、不良品などの廃棄委託契約を結んでいる。問題が発覚したビーフ、チキンのほか、ロース、メンチの計4種類のカツが中心。13年から3年間分の委託量を集計し、愛知県や県警に情報提供する予定という。【岡正勝、山口朋辰】

          ◇

 横流しされた冷凍ビーフカツの一部が、愛知県内のスーパーで調理され、総菜として販売されていたことが県などへの取材で分かった。

 販売したスーパーは、「生鮮館山彦」(本社・同県稲沢市)の稲沢、小牧、春日井市の3店舗。同社によると、長年取引する卸業者から「壱番屋のカツが安く流れてきた」と持ち掛けられ、昨年12月14日に350枚(1枚約80円)を購入。同16日までに各店舗で調理し、1枚150円程度で総菜コーナーで販売、売り切れたという。

 同社は「廃棄物とは知らなかったが、お客様に申し訳ないことをした」とし、購入者への返金を検討している。また「品質に問題のない規格外品との認識だった。『なぜ安いか』を、あえて問わないことが卸業者とのあうんの呼吸だった」と釈明した。【駒木智一】

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