ミュージシャンと云えどもITの世界に興味を持たなければならない頃合いです。
この記事では近い将来に人工知能によって作曲することが可能になることを予想しています。 おそらく人工知能による作曲は実用的になるでしょうし、商用に足りうるレベルのミックスも行うようにもなるでしょう。
人工知能による本格的な作曲はまだ先かもしれませんが、自動作曲自体はすでに存在します。 それも無造作に音符を並べるようなシロモノではなく、ちゃんと曲として成立するものを生成してくれます。 今回はそんな自動作曲に関するものを紹介します。
ORPHEUS
ORPHEUSは東京大学で開発された自動作曲システムです。
歌詞を入力して曲のスタイルを決めれば、それだけで歌詞に基づいた合成音声によるボーカル入の曲が自動的に作られます。
ユーザー登録すれば無料で利用可能です。
ボカロネット
ボカロネットはヤマハが提供する自動作曲システムです。
こちらもORPHEUSと同様、歌詞を入力して曲のスタイルを決めるだけで自動作曲が可能です。 ORPHEUSとの違いは、曲を歌うのがボーカロイドであることです。
ユーザー登録すれば無料で利用可能、有料会員になれば追加機能が開放されます。
BAND IN A BOX
自動作曲ソフトといえばBAND IN A BOXが老舗です。
こちらはコード進行と曲のスタイルを指定するだけで、オリジナル曲を自動作曲します。 「コード進行って何?」という方でも大丈夫。それも自動で作成する機能があります。
音楽はわからないけど自作動画にオリジナルのBGMを付けたいという方にはうってつけのソフトです。 また、ミュージシャンがソロ演奏の練習用にマイナスワン音源を作るというような活用方法もあるようです。
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CASIO Chordana Composer
iPhoneでも自動作曲はできます。
Chordana Composerはユーザーが入力した短いフレーズを元に自動作曲するアプリです。 フレーズの入力はピアノ鍵盤と五線譜のUIで行いますが、なんと鼻歌でも入力できてしまいます。
フレーズを入力したら、ジャンルや曲調のスタイルを選べば自動作曲してくれます。
Native Instruments FLESH
FLESHはサンプルを元にフレーズを自動生成するソフトです。 こちらは最近発表されたばかりのソフトですね。私、気になります!
下記の動画ではフィールドレコーディングしたサンプルからフレーズを生成しています。
ソフトのパラメータをリアルタイムでコントロールすれば、フレーズと言わず1曲作れてしまうかもしれません。
ミュージシャンもこれらを利用しよう
すでにこんなに音楽初心者でも扱えそうな自動作曲に関する技術が世に出ています。 そして今後人工知能による作曲が実現し、初心者でも自由自在にハイクオリティな作曲できるようになってしまったら、ミュージシャンは廃業するしか無いと悲観的に思ってしまうかもしれません。
ですが、それは間違いです。 ミュージシャンはこういった技術を活用していくべきなのです。 自分の作曲作業の効率化や、苦手な部分の補完にきっと役立つものになるはずです。
そのためには、ミュージシャンもITの世界に興味を持ちつつ、ITスキルを備えて行くべきなのです。
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