韓国中銀:16年成長・インフレ予想引き下げ、政策金利は据え置き (2)
2016/01/14 13:00 JST
(ブルームバーグ):韓国銀行(中央銀行)は14日、今年の経済成長率とインフレ率の見通しを引き下げる一方、政策金利は過去最低の水準に据え置いた。中国から生じた不安定さが世界の金融市場に広がる中、今回の決定を下した。
李柱烈総裁は2016年の国内総生産(GDP)伸び率見通しを3%と、従来予想の3.2%から下方修正。消費者物価指数(CPI)上昇率の見通しも、従来の1.7%から1.4%に引き下げた。韓国中銀は14日、政策金利である7日物レポ金利を7カ月連続で過去最低の1.5%に維持することを決定。ブルームバーグのエコノミスト調査では、16人中15人が金利据え置きを予測していた。
李総裁は輸出が減少する中で国内経済を下支えし、インフレ率を新たな目標の2%に押し上げるという課題を抱えている。その上、韓国中銀の追加緩和余地も縮小している。家計債務は過去最高水準に達しており、米国の利上げと中国で不安定さが増していることを背景に資本流出リスクは拡大している。
サムスン証券のエコノミスト、スティーブン・リー氏は政策発表前に、「韓国中銀は成長率とインフレ率の見通しを下方修正するものの、内需主導の回復トレンドはしっかりとしているとの見解を維持する」と予想。「韓国中銀は米金融当局と逆の方向に進むことは望んでおらず、現在の世界市場が不安定なこともあり、現行政策を維持した方がよいと考えるだろう」と述べた。
原題:Bank of Korea Cuts Growth, Inflation Forecasts on Instability(抜粋)
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更新日時: 2016/01/14 13:00 JST