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今ならまだ間に合う「挫折しない新年の目標の立て方」と「達成するための取り組み方」
今年の目標を立てたという人は多いでしょう。しかし、まったく現実的でない目標を立てたせいで、挫折してしまう人がほとんどです。目標を立てたばかりの今だからこそ、中身を見直して、出直すチャンスがあります。今回は、失敗しがちなよくある新年の抱負を取り上げ、それを達成しやすくする方法をお教えします。(原文記事は2013年12月30日に投稿されたものです)
新年の抱負は、あまりにも大きな目標を掲げてしまうのが問題です。ほとんどの人がたくさんの、もしくは漠然とした、やる気の起こりにくい目標を立ててしまいます。今年こそ新年の抱負を達成するために、良い目標の立て方と、それを達成するための取り組み方を紹介しましょう。
「痩せる」
新年の抱負で1番多いのは「痩せる」ことだというのは、「Statista」や「Statistic Brain」のデータでわかります。しかし、そもそも「痩せる」という目標は、まったく具体的ではありません。それが1kgか10kgかもわかりません。また、小さな目標をたくさんまとめたような目標も途方に暮れます。ですから、目標をより実現可能にしたいなら、以下のようにしましょう。
- 「食事と運動の記録をつける」
いきなり習慣を変えようとするのではなく、まずは今の習慣を観察するところから始めます。自分が何を食べ、どの程度運動しているのかを記録することで、次にやるべきことが見えてきます。それを元にすれば、目標が高過ぎたり、漠然としたりすることはありません。具体的でシンプルになります。 - 「毎月1つ食習慣を変える」
食事の習慣を変えたり、新しい習慣の基礎を作ったりするためには、小さなことから始めましょう。不健康な食べ物を1つやめるとか、食事の量を減らすというのは、大したことではなさそうに思えるかもしれませんが、現実的な目標です。このような小さな変化を積み重ねると、新しい大きな変化になります。 - 「週3日は運動をする」
ジムに通うと言う人は多いですが、具体的な目標がないとやる気が続きません。毎週の運動する回数や日数を決めましょう。大事なのは、運動を習慣にしてやる気を続かせることなので、決めた数字はきちんと守りましょう。これまでも運動を習慣にするライフハックをいくつも紹介してきましたので、そちらも参考にしてください。
当然ながら、痩せるのに効果的な小さな変化は何百とあります。そこから実行できそうなものを1つか2つ選ぶのがポイントです。一度コツをつかんだら、要領は同じなので、最後の項目は飛ばしても大丈夫です。
「節約して貯金する」
ほぼ間違いなく失敗する目標があるとしたら、今よりも経済的な状況を「良くする」という、かなりぼんやりとした目標です。無駄遣いを減らすにしろ、貯金をするにしろ、もっと具体的に目標設定をしたほうがいいです。
- 「毎月予算を決めて、それを守る」
年間を通して買う物を減らすという目標ではなく、1月の予算を決め、何に使うかをすべて割り当てます。これまでこのような生活をしたことがない人は、これまでライフハッカーで紹介してきた個人金融系のガイドを参考にしたり、「Mint」のようなアプリを使ったりすることから始めてください。そして、毎月(毎週)きちんと見直して、予算を守るようにしましょう。 - 「自動積立預金をする」
予算を決めて守るだけでは、貯金をすることはできません。貯金したいお金を分けて、自動的に口座から引き落としたり、積立預金をしたりするようにしましょう。また、手数料が無料のオンラインバンクなどを利用して、少しずつお金を節約するというのもありです。 - 「大きな3つの支出を減らす」
毎日スタバでコーヒーを飲むのをやめたら、1日あたり400~500円、1カ月にしたら1万円ほどの節約になります。しかし、光熱費や家賃を減らせば、あまりストレスを感じずに2万円程度の経費を減らすこともできます。うまくいくともっと減らせる可能性もあります。支出の中でもおそらく大きなものは、家賃、交通費、食費なので、お金を節約したい場合はそこから始めましょう。
お金に関する目標の、最大の長所は数値化しやすいところです。今年こそは経済状況を上向きにしたいという人は、数字を決めることから始めましょう。毎月、毎週、毎日でも、具体的な節約方法、貯金したい金額を決めれば、年間の目標をかなり絞り込むことができます。
「日々を楽しむ」「心配事を減らす」「幸せになる」など
ここまできたら、パターンがつかめてきたのではないでしょうか。「日々を楽しむ」「心配事を減らす」「幸せになる」というような目標は、漠然として曖昧としているにも関わらず、いまだに新年の目標の上位に入ります。しかし、このような目標が実現できないというわけではありません。もう少し具体的に方向付けをすればいいだけです。
- 「心配事をする時間を決める」
心配事を減らしたいのですよね? だったら、心配事をする時間をスケジュールに入れてしまいましょう。心配や不安というのは感情なので、感じないようにするよりも、健康的に吐き出してしまったほうが生産性が下がらずに済みます。 - 「年に2回は長期休暇を取る」
日本だけでなくアメリカでも、長期休暇を取らないように、もしくはできるだけ短くするようにというプレッシャーはかなりあります。人生を楽しむことが目標であれば、そんな圧力に屈してはいけません。物を買うよりも経験にお金を使ったほうが満足度は高いという研究結果があり、長期休暇を取ったほうがいいという科学的な裏付けもあります。 - 「この新しいスキルを習得する」
新しいスキルを習得するのは、個人的な充実感があるだけでなく、人生や日々のほかの側面にも良い影響を与えます。新しいスキルを習得すると、年配の人は特に、脳の能力が活性化され、記憶力が上がります。習得するまでの最初の100日間の成長を記録する特別なツールもあります。100日あれば新しいスキルを身につけることはできます。新年の抱負は1月だけで終わりではありませんよ!
「もっと良い人間になりたい」
「Statista」によると、3番目に人気の目標であるにも関わらず、驚くほど具体性がありません。目標というもの自体、自分を向上させるためのものなので、「良い人間になりたい」というのは「問題を解決できるようになりたい」というようなものです。たとえば以下のように、もっと具体的な目標にしましょう。
- 「今年の収入の◯%を寄付する」
寄付をするのは簡単なことではありませんでした。しかし最近では、たとえばオンラインショップで買い物をしたら購入金額の何%かを寄付する、という選択もできます。世の中に対して、何か前向きな変化を起こしたいと思っているのであれば、このようなことから始めるといいでしょう。(買い物をするという)余分なお金を使わずとも、寄付をする方法はいくらでもあります。 - 「怒らないようにする」「もっと自制する」「思いやりをもつ」など
「良い人間になる」というのは曖昧過ぎます。「何かに八つ当たりするのはやめようと思う」というのが具体的です。そういう問題を抱えているなら、怒りを生産的に解消する方法を学ぶなり、もっと自制するようにしてみるなり、集中力をもっと向上させるなりしましょう。いずれにしろ、目標をもっと具体的に落としこむことです。 - 「1日1回は瞑想する」
ばかばかしいと思うかもしれませんが、瞑想は精神的にも身体的にもかなり良い効果があります。ざっくりとした「良い人間になる」という目標にこだわりたいのであれば、瞑想はそうなるための具体的な方法と言えます。また、ストレスを軽減し、記憶力を向上させ、創造性を高めるなど、ほかにもたくさんの効果があります。それに、始めるのがとても簡単です。
「今年の新年の目標は......」
突き詰めると、新年だからと言って何も特別なことはない、というのが、皮肉なようですが現実です。誰もが、過去を振り返り、去年できなかったことを今年考えるのが好きなのです。これは、できなかったことを自己申告する良い言い訳になります。しかし、1年を通して何かを変えようとして、それが2月までに失敗したとしても、3月にまたやり直せばいいのです。目標を設定するなら、失敗したときにやり直す準備もしておきましょう。
- 「1年を通して新しい目標を立てる」
今年は10kg痩せるという目標を立てるのではなく、2月までに新しい食生活を確立し、4月までに運動を習慣にし、6月までに最初の5kgを落とす...といった具合です。結局、同じ結果になるかもしれませんが、それでも目標を具体的に細分化することで、挫折することがなくなり、目標をその時々に合わせられます。 - 「目標に対する進捗の記録をつける」
新年にいくつも目標を設定していたら挫折する可能性がありますが、進捗の記録をつけるようにすれば、年間を通して続けられます。最近は、目標を達成するためのトラッキングツールやアプリなど、たくさんの選択肢があります。 - 「目標を公表する」
24時間365日、誰かに見張ってもらわなくても、目標を公に発表することで、やり通さなければというプレッシャーが出てきます。公表することで、曖昧な目標を設定するのを避けられるだけでなく(「幸せになりたい」というのは人から見て測れないものなので)、SNSや記録ツールを使うことで、年間を通して進捗を振り返りやすくなります。
Eric Ravenscraft(原文/訳:的野裕子)
Title photo by dolphfyn (Shutterstock). Photos by Bruce, Chris Potter, Wapster, Howard Lake, Lori Ann.
- 目標を「達成する人」と「達成しない人」の習慣 (アスカビジネス)
- 嶋津 良智明日香出版社