北朝鮮が4回目の核実験を行ったことへの対応として、韓国軍は8日正午を期して拡声器放送を全面的に再開し、休戦ライン付近の地域には緊張が走った。普段は観光客でにぎわう都羅山の展望台など、安全保障関連の観光地の運営は一時中断され、民間人出入統制線(民統線)の通行も全面的に制限された。
■休戦ライン付近の住民「拡声器対応は当然の措置」
拡声器放送が再開された8日、京畿道坡州の第3トンネルや都羅山展望台、江原道鉄原の第2トンネルや5つの展望台など、安全保障関連の観光地は運営を一時中断した。「もしかしたら」とこれらの観光地を訪れた市民は、引き返さなければならなかった。また拡声器放送再開1時間前の8日午前11時を期して、民統線の出入りを禁止する命令も発出された。
最前方地域にあたる京畿道漣川郡中面一帯は、落ち着いた中にも緊張感を漂わせていた。ここは昨年8月、北朝鮮の木箱地雷挑発に対応して韓国軍が11年ぶりに対北心理放送を再開した際、北朝鮮軍が砲撃挑発を強行した場所だ。中面のキム・ヨンソプ面長(55)は「避難所に飲料水・灯油など、付近の住民71人が三日間使える物資を用意して、万一の場合に備えている」と語った。中面三串里に住むイ・グァンイルさんは「北朝鮮の核実験に応じて対北拡声器(放送)を即刻再開するのは当然の措置」と語った。