【社説】中国の北朝鮮延命政策、核開発阻止のため今こそ決断下すべき

 中国は北朝鮮に対し原油消費量の90%、また食料不足分の半分以上を供給している。また中国国内には数百に上る北朝鮮の秘密口座があるとも伝えられており、中国がこれらを把握していないはずがない。しかし中国は、北朝鮮が不安定化すれば、自国の安全保障にマイナスの影響が及ぶことを理由に、これまで北朝鮮に対する直接の制裁は避けてきた。北朝鮮が国際社会からの制裁をあざ笑うかのように核実験などを繰り返す理由は、要するに中国が抱えるこのような事情を知っているからに他ならない。

 朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は昨年9月、国内外の批判を振り切って中国の戦勝節記念軍事パレードに出席した。これは北朝鮮に核開発を放棄させ、同時に開放へと導くためで、中国にその直接の働きかけを求めるという意味合いが込められていた。中国もこのことを知らなかったはずがない。

 北朝鮮は自分たちが完全に追い込まれた状況とならない限り、今後も自ら核開発を放棄することはないだろう。北朝鮮に経済面で輸血を行い、同時に核開発を事実上黙認することで、北朝鮮が掲げる「核と経済の並進路線」を影で支えているのは中国だ。このままでは日本も再軍備に突き進むのは間違いなく、そうなれば東北アジア情勢は一層不安定化するだろう。韓中関係もこれ以上進展するどころか、逆に悪化する恐れさえある。今こそ中国が決断を下すべき時だ。

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