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【移民ショック】
ドイツ女性集団わいせつ、容疑者18人が難民申請者…メルケル首相の寛容策に逆風「駅前の秩序も保てず」
【ベルリン=宮下日出男】ドイツ西部ケルンで昨年の大みそかに多くの女性が移民系とされる男の集団に襲われる事件が起き、容疑者に難民申請者が含まれていることが8日、判明した。メルケル首相の寛容な難民・移民の受け入れを支持してきた世論を悪化させかねず、政策見直しの圧力が高まる可能性がある。
事件は昨年12月31日夜、ケルン中央駅前に酔って集まった男ら約1千人が騒いだ後、一部が複数のグループをつくり、通りかかった女性を次々と包囲。金品を奪ったり、性的いやがらせを行ったりした。被害届は8日までに約170件に上り、このうち約4分の3が性犯罪だった。
被害者らは、男らの多くが「アラブや北アフリカ系」と証言。連邦警察は8日、窃盗や傷害罪で容疑者31人を特定し、2人が独国籍を持つほかは大半が北アフリカや中東の出身で、このうち18人が難民申請者だったと発表した。