地上へ戻ってきた打上げロケット、マジで再発射をSpaceXが計画中
2016年は新時代の幕開けに!
数々の惜しい失敗などを経つつ、ついに昨年末には打上げロケットの地上への再着陸を成功させたSpaceX。打上げの使命を果たした「Falcon 9」ロケットが、再び地上へ戻ってきては、目標地点となっていた米国フロリダ州のケープ・カナベラル空軍基地に見事な着陸を果たしたとき、地上の管制室をはじめ、関係者はお祭り騒ぎの大喜び~。
ケープ・カナベラルの格納庫へ無事に戻ってきたFalcon 9だが、まったく損傷は見られない。このまま再び打上げることができそうだ。
えっ、あれって、ただ打上げ後に再着陸ができることを証明するまでの挑戦じゃなかったの? こんなふうに年明け早々にTwitter上でつぶやいた、SpaceXのイーロン・マスク氏に対して、さらなる驚きの反響が沸き起こっていますよ。
これまでSpaceXは、宇宙空間へ衛星などを打上げるのに使われたロケットを、無事に地上で回収することに重きを置いた実験を繰り返してきたとされていました。先に挑戦したのはSpaceXでしたけど、後発のジェフ・ベゾス氏が立ち上げたBlue Originは、宇宙船を打上げた「BE-3」ロケットの再着陸ミッションを、SpaceXを追い抜く形で成功させています。もちろん、小型のBE-3ロケットと、地球静止軌道を目指して打上げられる巨大なFalcon 9では、まったくスケールが異なる話ではありましたけど……。
しかしながら、無事に地上へ戻ってきたFalcon 9を、そのまま再使用し、本当に再び打上げに挑ませるとなると、また別次元の挑戦になることでしょう。ただ試験的な打上げなのか、本番さながらに衛星などを積んで打上げミッションに用いられるのかは定かではありませんけど、なんだか今年は宇宙開発の新時代が訪れそうな予感ですよ。
もう1度、打上げに用いられたFalcon 9が、次回も見事に地上への再着陸を果たすことができれば、スペースシャトル以来の快挙となるやもしれません。宇宙船も打上げロケットも、どちらも繰り返し使える効率的な宇宙探査ミッションの実現が、予想されていたよりも早く可能になりそうですね。
Mika McKinnon - Gizmodo US[原文]
(湯木進悟)
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