中国株:上海総合、1カ月ぶり大幅安-工業利益減少とIPO懸念で
2015/12/28 17:42 JST
(ブルームバーグ):28日の中国株式相場は下落。上海総合指数が1カ月ぶりの大幅安となった。11月の工業利益が減少したほか、新規株式公開(IPO)の新制度導入で既存上場株の需要が抑えられるとの懸念が広がった。
上海総合指数は前週末比2.6%安の3533.78で終了。同指数の10-12月(第4四半期)上昇率は16%に縮小した。11月の中国工業利益は6カ月連続で減少。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の常務委員会は、企業のIPOを登録制に移行するための証券法改正を来年3月にも行うことを承認した。CSI300指数は前週末比2.9%下落。
香港市場では、チャイナ・テレコム(中国電信、728 HK)が安い。中国共産党の中央規律検査委員会が同社会長を重大な規律違反の疑いで調査していると公表した。
ミラボー・アジアのトレーディング担当ディレクター、アンドルー・クラーク氏(香港在勤)は、「投資家は工業利益の減少と中国の汚職調査を嫌気している」と指摘。「新年を控えて持ち高を減らす理由は数多くあるが、新たにポジションを構築する理由は見当たらない。このため、株価下落に拍車がかかりやすくなるだろう」とコメントした。
香港市場では、中国本土株で構成されるハンセン中国企業株(H株)指数が前営業日比1.7%安で引けた。ハンセン指数は同1%下落。
原題:China’s Stocks Fall Most in Month on Industrial Profits, IPOs(抜粋)
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更新日時: 2015/12/28 17:42 JST