Updated: Tokyo  2015/12/28 19:25  |  New York  2015/12/28 05:25  |  London  2015/12/28 10:25
 

15年は株も債券もリターン低調-アセットアロケーションが機能せず

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    (ブルームバーグ):アセットアロケーションに基づく運用はシンプルだ。ある市場で相場が低迷していても、堅調な市場があればそれに乗れば良い。だが、2015年はその戦略が機能しなかった。

ビアンコ・リサーチとブルームバーグがまとめたデータによると、株式と債券、キャッシュ、商品のどの米国の資産クラスが最も大きいリターンを生み出したかで過去1年のパフォーマンスを測ると、アセットアロケーションのファンドにとっては約80年ぶりの悪い年となった。S&P500種株価指数は年初来で配当を含めてプラス2.2%、キャッシュのリターンもプラスだったが、株式よりもプラス幅は小さく、債券と商品のリターンはマイナスとなった。

7年にわたる事実上のゼロ金利時代では米国債から高利回り債、テクノロジー株まで軒並み堅調だったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)による金融緩和の終了が近づくにつれて投資家は運用難に直面することになった。通常このようなことはなく、1995年以降はリターンがプラス10%を上回る資産がほぼ毎年出ていた。

ベアリング・アセット・マネジメントのマルチアセット北米責任者ヘイズ・ミラー氏(ボストン在勤)は、「株式と債券相場の結び付きが通常よりも強いとすれば厄介だ」と指摘。「当社はキャッシュがリスクオフ取引に対する数少ない分散化資産の一つと考えており、通常に比べてキャッシュの比率を高めている」とコメントした。

原題:The Year Nothing Worked: Stocks, Bonds, Cash Go Nowhere in 2015(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Lu Wang lwang8@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Jeremy Herron jherron8@bloomberg.net Chris Nagi

更新日時: 2015/12/28 14:00 JST

 
 
 
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