韓国政府が水素燃料電池車の普及計画、2030年に63万台

韓国政府が水素燃料電池車の普及計画、2030年に63万台

 韓国で2018年から、水素を燃料とする燃料電池車を3000万ウォン(約310万円)台で購入できるようになる。韓国政府は水素燃料電池車の普及台数を現在の71台から30年には63万台に増やし、年間新車販売に占める割合も10%に引き上げる方針だ。

 政府は15日の閣議で、こうした内容を柱とする水素燃料電池車の普及および市場活性化計画を確定させた。水素燃料電池車は水素で作った電気で走る車で、走行時に水しか排出せず、汚染物質で大気を汚すことがない。現代自動車が2013年2月、世界で初めて水素燃料電池車「ツーソンix」の量産に成功し、トヨタ自動車は昨年末に「MIRAI(ミライ)」を発売した。

 政府は水素燃料電池車の普及を目指し、来年から25年にかけ購入補助金や税制優遇などに1兆8600億ウォン(約1920億円)を投じる計画だ。購入補助金として1台2750万ウォン(約280万円)を支給するほか、早ければ来年にも1台当たり400万ウォン(約40万円)程度の取得税・登録税軽減措置を新設する。

 政府の補助金に加え、地方自治体も独自の補助金導入を推進する。水素を充填(じゅうてん)する水素ステーションも20年までに80基、30年までに520基に増やす計画で、これに向け設置に15億ウォン(約1億6000万円)の補助金を支給する。

 ただ専門家らは、政府が水素燃料電池車の育成策を出すのが遅く、支援も不十分だと指摘している。カトリック大の金基燦(キム・ギチャン)教授は「韓国のエコカー普及支援策は日本などの競合国に比べ非常に劣る。温室効果ガスの削減や未来の成長エンジン育成に向け、政府はより積極的な対策を講じるべきだ」と述べた。

崔賢黙(チェ・ヒョンムク)記者
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