中国製低価格スマホ、韓国に初上陸

中国製低価格スマホ、韓国に初上陸

 中国製の低価格スマートフォンが韓国市場に初上陸した。世界3位のスマートフォンメーカー、華為技術(ファーウェイ)は15日、韓国の移動通信キャリア、LGユープラスを通じ、「Y6デュアルフォン」を15万4000ウォン(約1万5600円)で発売した。

 LGユープラスによると、中国、インドでは10万ウォン以下のスマートフォンも販売されているが、韓国で発売された機種としては過去最安値だという。Y6は今年韓国で発売された機種でこれまで最安値だったLG電子「ジェントル」(22万ウォン)に比べ7万ウォンも安い。

 来年には中国の北京小米科技(小米=シャオミ)も韓国で10万-20万ウォンの低価格機種を発売する予定とされる。サムスン電子、LG電子は海外市場だけでなく、国内でも中国企業と激しい競争にさらされることになる。

■緊張する韓国メーカー

 今年韓国で発売された50万ウォン以下の中低価格機種は15機種。200ドル以下を低価格機種と見なす世界市場の基準を当てはめると、韓国ではまだ真の意味での低価格機種は発売されていなかった。

 韓国の消費者はサムスン電子とLG電子のプレミアム製品を黙って購入してきたため、メーカーにとっては「孝行者」だった。両社の合計シェアは87.9%に達する。うち40万ウォン以上の機種が85-90%を占める。

 しかし、昨年10月に過度な補助金支給を厳しく処罰する端末機流通構造改善法が施行され、中低価格機種の販売が伸びている。消費者が80万-100万ウォンの高級機種には財布を開かないようになり、中低価格機種の割合は30%に迫っている。華為はそうしたすき間市場に参入してきた形だ。

 華為は世界市場でも低価格機種で攻勢をかけ、LG電子を上回る3位に浮上した。現在は華為の販売台数がLG電子の2倍に達する。こうした現象は韓国市場でも起こり得る。中国製の低価格機種が人気を集めれば、韓国メーカーも競争に参戦せざるを得なくなる。韓国の業界関係者は「10万ウォン台のスマートフォンでは到底収益が上げられない。Y6が市場で敗れることを願うばかりだ」と話した。

 西江大のチョン・オクヒョン教授(電子工学)は「スマートフォンの機能が向上し、プレミアム機種と低価格機種の性能差が縮まっている。中国製の低価格機種の攻勢で韓国企業も国内市場である程度の打撃を受けるのではないか」と指摘した。

成好哲(ソン・ホチョル)記者
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