平成39年に品川-名古屋間で先行開業を目指すJR東海のリニア中央新幹線は17日、着工から1年を迎えた。18日には南アルプスを貫くトンネルの山梨工区で本格的な工事に着手する。同日は工事拠点となる山梨県早川町で、安全祈願の神事が行われる。同トンネルの本格的な掘削工事は来年春に始まり、10年後の37年度まで続く計画。安全な工事の推進と環境への配慮の両立が問われている。
リニアは昨年末に着工され、東京・品川、名古屋の両ターミナルで工事が始まっている。山梨県内では、本線の一部となる実験線(42・8キロ)で走行実験が続けられている。しかし、既存施設が全くない山岳地帯での本格工事は初めてだ。
JR東海が山梨県や沿線自治体に示した工事概要によると、南アルプストンネルは山梨、静岡、長野3県の総延長約25キロ。3千メートル級の山々を貫き、地表面から最大140メートル下の地点を掘る。大量の地下水発生など、難工事が予想されている。
このうち、早川町新倉から静岡県境までの7・7キロが「山梨工区」。早川、広河原の2カ所の非常口から斜坑(3~4キロ)を掘った後、先進坑と並行する本坑(本線)の掘削に移る。
早川非常口の周辺では、20年に始まったボーリング調査(約2キロ)が終わっており、これを斜坑として活用。28年3月に掘削工事に入る。本坑の掘削開始は来年秋ごろの見通し。
広河原非常口では来年3月、ボーリング調査を始める計画だ。
山梨工区で、東京ドーム約1・8個分にあたる計230万立方メートルの残土が発生する見込み。1日の工事車両通行量は、ピークとなる約5年後、最大で465台(片道)に達するという。
16日には甲府市内でJR東海や県警、建設会社などの代表が集まり、工事への暴力団の介入を排除することを申し合わせた。
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