あご紐がないとなると、ヘルメットがグラグラしそうな気がしないでもありません。Vozz RS 1.0 では帽体そのものに3サイズ、内部のクッションパッドは全6サイズを用意しフィット性を高めています。さらに装着方法の変更にもなって、あごの下にも調節可能なパッドが備え付けられ、事実上これがあご紐の代わりとなっています。またこのパッドによって安全性の向上とともに首周りからの風切音やバタつきも低減されるとのこと。また高速走行時に発生するリフト現象も起きにくいとしています。
事故でライダーに意識がない場合、とくに首の問題が疑われるときは、むやみにヘルメットをはずすとかえって危険かもしれません。こうした状況でも Vozz RS 1.0 は後頭部のヒンジ部分をも外すことで完全に前後に分離でき、より安全に救急措置ができるようになっています(ただ完全に分割するにはドライバーが必要)。
メーカーはコンセプト段階から生産に漕ぎつけるまでに10年近くを費やし、その間に地元オーストラリアから欧米、および日本、中国といった国々で特許と商標も取得したとのこと。
現在、Vozz RS 1.0 はオーストラリア国内の一部の店舗で販売が開始されています。価格は日本円にして11万円前後。また Vozz のオンラインショップでもクリスマス前後からの販売を予定しています。
ちなみに、Vozz RS 1.0 は米国のDOTおよび欧州ECEによる安全性の認証を受けており、オーストラリアとニュージーランドでも問題なく使えます。さらにSG/JIS規格の取得も計画しているため、いずれは日本でも発売されると思って良さそうです。