「名駅」「迷駅」? 乗り換え専用空間設置へ
2027年のリニア中央新幹線開業に合わせた名古屋駅の再開発事業で、名古屋市は17日、鉄道やバスなどの乗り換え専用空間「ターミナルスクエア」を駅の地上部に東西計5カ所整備する方針を市議会都市消防委員会に示した。乗り換え経路が複雑に入り組み「迷駅(めいえき)」と、やゆされる複雑な駅の利便性向上につなげる。
名駅はJRや名鉄など鉄道各社の改札口が地上と地下で分かれる構造になっている。整備方針によると、各路線の乗り換え口やバス乗り場をバリアフリーの観点から地上1階に設置。直線的な乗り換えが円滑にできるように、乗り換え空間を東に3カ所、西に2カ所設けるとしている。
東側では、リニアと名鉄、近鉄、地下鉄の改札口をエレベーターやエスカレーターでつなぐ。
また西側では、リニアと東海道新幹線やあおなみ線などを結ぶほか、複層構造として高速バス乗り場を新設する計画だ。
東西をつなぐ通路は現在、JR駅のコンコース1本のみで、終日混雑しているため、南側に連絡通路を新設することも検討する。鉄道各社と費用負担割合などを協議し、来年度中に具体化させるという。
また、駅東側の歩道を2階部分に新たに整備し、利便性を高める。JRセントラルタワーズ外のデッキ部分から、建設中の高層ビル「ゲートタワー」の2階部分に歩道を直結させ、さらに名鉄が再開発を計画中のビル2階部分と結ぶ。現在はデッキをいったん下り、信号を渡る必要があった。【三上剛輝】