他の社会保障は全停止?フィンランドの「ベーシックインカム」導入に注目が集まる

2015年12月08日 12時47分

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123RF
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フィンランドが、全国民に月800ユーロのベーシックインカムを支給する方向で最終調整しているという。

全国民に月800ユーロ支給で最終調整

フィンランドが、全国民に月800ユーロ(約11万円)のベーシックインカムを支給する方向で最終調整に入ったという。

導入の最終決定は2016年11月までに行われる見通し。

導入されれば、国家として世界初のベーシックインカム導入となる。

ベーシックインカムとは?

ベーシックインカムとは、全ての人々に無条件で最低限の生活を送るのに必要な一定の所得を与えるという制度。

既にブラジルの村などでベーシックインカムの実験が行われており、経済的成果などの良い結果が報告されているという。

また、オランダの都市ユトレヒトでも、ベーシックインカムの試験制度の導入が決まっている。

フィンランド国民の約7割が導入に賛成

フィンランドは今年5月に発表した政府計画の一環として、ベーシックインカムの実験を行うと表明。

最近の世論調査によると、フィンランド国民の約7割がベーシックインカムの導入に賛成しているという。

社会保障がシンプルに?

全国民に月800ユーロのベーシックインカムを支給するのに伴って、フィンランドでは政府による他の全ての社会福祉支給を停止する予定だという。

フィンランドのユハ・シピラ首相はベーシックインカムについて次のように語っている。

私にとってベーシックインカムは社会保障システムをシンプルなものにするということだ

社会福祉制度をベーシックインカムに一本化することで、間接費の抑制などが期待される。

ネット上の反応はさまざま

フィンランドのベーシックインカム導入計画について、ネット上には反響が殺到。

賞賛する声や懸念する声などさまざまな声が投稿されていた。フィンランドの今後の動きに注目が集まっている。

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