KBOはタンパリング規定に違反した場合、該当球団と選手間の契約を無効にするほか、球団は新人ドラフトの第1回指名権を3年間はく奪されるなどの重い懲戒処分を受ける。しかし、これまでこうした懲戒処分を受けた球団は一つもない。そして、球界でタンパリングが公然と行われることを知らない人もいない。KBOは「証拠がない」という理由で手を付けようとしない状況だ。
野球解説者のミン・フンギ氏は「FA契約金バブルの原罪は全球団にある。優先交渉期間制度などの有名無実な制度をなくし、規定を完全に作り直す必要がある」と批判した。
根本的な問題を解決するために「供給拡大策を検討すべきだ」という声も高い。韓国プロ野球選手協会のパク・チュンシク事務総長は「今の選手たちがFA資格を得るのにかかる期間は長すぎる(大卒8年・高卒9年)。それにFA市場に出られる選手の数自体が少ない。むしろ資格取得条件を緩和し、市場に出てくる選手の数が増えれば、過度な競争は減らせるだろう」と語った。各球団の外国人選手保有枠(3人)を増やし、球団が戦力強化できる別の方法を模索すべきなのでは、という意見もある。