石倉徹也
2015年12月8日13時14分
心不全の発症に関わるたんぱく質の働きを抑える抗体を作ることに、大阪大学がラットを使った実験で成功した。心不全などの予防薬開発につながるという。8日、米心臓協会の学術誌「ハイパーテンション」電子版に掲載された。
阪大の谷山義明・臨床遺伝子治療学寄付講座准教授(循環器内科)らは、心筋梗塞(こうそく)を起こした動物に共通して分泌されるたんぱく質「ペリオスチン」に注目。そのうちの1種が心筋細胞をばらばらにすることで心臓が大きくなり、心不全につながる仕組みを解明した。このペリオスチンの働きを止める抗体を作り、心筋梗塞のラットに投与すると、心不全の発症が抑えられた。
谷山さんは「ペリオスチンは治りにくい他の病気にも関わっている可能性があり、様々な治療薬の開発が期待できる」と話している。(石倉徹也)
おすすめコンテンツ
PR比べてお得!