世界500大企業に韓国勢は4社のみ=高齢化で躍動性が低下

 韓国企業が500大企業から脱落した最大の理由は、韓国市場に安住し、海外市場と新規事業分野の開拓を怠ったからだ。金融機関が代表的だ。国民銀行は05年に時価総額198億ドルで、世界の銀行で56位、全体で328位に入っていた。当時シンガポールのDBSは時価総額140億ドルでようやく500大企業に食い込んだところだった。

 しかし、10年後に両行の立場は逆転した。国民銀の時価総額が30%以上減少したのに対し、DBSは2.6倍に膨らみ、303位に躍進した。DBSはシンガポールの小さな市場に安住せず、東南アジアなどに進出し、昨年は海外だけで3兆ウォン以上を稼いだ。一方、国民銀が海外で上げた利益は500億ウォンにも満たなかった。

■韓国企業に新顔なし

 ランクインする企業が頻繁に入れ替わる米国などと異なり、韓国企業が新たにランクインするケースは少ない。韓国企業が過去10年間で新たにランクインしたのはSKハイニックスが唯一だ。これに対し、米国企業のトップ20社は過去10年で4割が入れ替わった。

 アップル、グーグル、ベライゾン・コミュニケーションズ、オラクル、フェイスブック、ウォルト・ディズニー、アマゾン・ドット・コム、AT&Tは過去10年間、米企業トップ20社の一角に食い込んだ。日本企業でもソフトバンク、KDDI、ファナック、ファーストリテイリング(ユニクロ)など8社が同国企業トップ20社入りを果たした。

 ドイツは製薬大手バイエルが2位、自動車大手フォルクスワーゲンが1位に浮上。生活産業用品のヘンケルなど5社が新たにランクインした。

■韓国企業で高齢化、躍動性が低下

 韓国企業の生態系の躍動性が低下していることは企業の年齢からも分かる。LG経済研究院によると、上場企業の平均設立年数は2005年の32.9年から37.8年に上昇した。

 LG経済研究院のカン・スンフン責任研究員は「若い革新企業が新たな事業モデルで世界市場を揺るがしており、韓国企業が組織の老化を防げず、革新と変化の意志を失えば、これ以上生き残れない」と懸念を示した。

チェ・ギュミン記者
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