プレーの一つ一つが「値千金」だ。この1-2年、フリーエージェント(FA)宣言後に契約が成立したプロ野球選手たちが打席に一度入ったりボールを1回投げたりするたび、球団は数百万ウォン(100万ウォン=約10万円)を支払わなければならないという状況になっている。
今季のFA市場で最大の目玉だった朴錫ミン(パク・ソクミン)は4年96億ウォン(約10億2000万円)でNCダイノスとサインした。今季の記録を元に朴錫ミンが今後受け取ることになる金額を出してみると、1年当たりの年俸24億ウォン(約2億5500万円)として今季は559打席に入ったので、1打席=429万ウォン(約46万円)という計算になる。打者に1試合で巡ってくる打撃機会は4-5回。上の計算通りなら、朴錫ミンは10試合(45打席の場合)でプロ野球1軍選手の平均年俸(1億9325万ウォン=約2050万円)に達する。年俸額を記録で計算するとどうなるだろうか。朴錫ミンが今年出した安打は合計144本。来季も今季と同様の成績なら、朴錫ミンの安打1本の価値は1667万ウォン(約177万円)になる。
4年84億ウォン(約8億9200万円)でハンファと契約した投手の鄭ウラム(チョン・ウラム)は今季1155球を投げた。1年当たりの年俸額を21億ウォン(約2億2300万円)とすると、1回の投球の価値は182万ウォン(約19万円)ということになる。鄭ウラムのようなリリーフ投手は1試合に20-30球投げるので、4-5回登板すれば1軍選手の平均年俸とほぼ同じになる。中継ぎに抑え投手にとさまざまな場面に対応して活躍している鄭ウラムは今季7勝16セーブ11ホールド(5敗)を挙げた。つまり、1記録につき6176万ウォン(約656万円)支払われたことになる。ほぼ毎試合出場する野手に比べ、投手は出場回数が少ないため「1記録の価値」が高い傾向がある。
今季の打者最高額(4年86億ウォン=約9億1300万円)だったSKワイバーンズ崔廷(チェ・ジョン)のポジションは朴錫ミンと同じ三塁だ。崔廷は今季、ひじ・太もも・腰の痛みなど故障に苦しみ、330打席にとどまった。1年当たり年俸額21億5000万ウォン(約2億2800万円)として計算すると、SKは崔廷が1回打席に入るたびに652万ウォン(約70万円)を支払ったことになる。1安打の「値段」は2654万ウォン(約282万円)に達した。今年初めに4年90億ウォン(約9億5600万円)で契約した起亜タイガースの投手・尹錫ミン(ユン・ソクミン)は1145球を投げ、2勝6敗30セーブという成績だった。つまり、起亜は尹錫ミンに1球=197万ウォン(約21万円)を支払ったというわけだ。勝利数・セーブ数で換算すると1回=7031万ウォン(約747万円)だった。