「イスラム教徒の入国禁止を」…トランプ氏が声明
【ワシントン西田進一郎】来年の米大統領選の共和党候補者指名争いで支持率首位を独走している不動産王ドナルド・トランプ氏は7日、イスラム教徒の米国への入国を禁止すべきだとの声明を発表した。観光やビジネス目的を含めることになり、批判を浴びている。
カリフォルニア州での銃乱射テロ事件を受けた声明で、トランプ氏は「何が起こっているのか把握できるまで」イスラム教徒の米国への入国を「全面的かつ完全に」禁止するよう提案。「米国を、ジハード(聖戦)だけを信じて理性を失い、人命を尊重しないような人々による攻撃の犠牲にすることはできない」と主張した。
これに対し、ホワイトハウスのベン・ローズ大統領副補佐官(戦略広報担当)はCNNの番組で「米国の価値観にまったく反する」と批判した。
トランプ氏はパリ同時多発テロ後、米国内のモスク(イスラム礼拝所)監視の必要性を強調するなどイスラム教への警戒感を主張している。下降気味だった支持率は再び上昇に転じ、米CNNが4日に発表した世論調査では共和党支持層での支持率が36%にまで伸び、2位に20ポイントの差を付けた。