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『ちきゅう』がかっこよすぎるので自作した。
地球深部探査船『ちきゅう』は、かっこいい。
『ちきゅう』をご存じない方のために大ざっぱに説明すると、海上からドリルを深さ2.5kmの海底に延ばし、そこからさらに地下へ7kmほど掘り抜いてマントル層まで到達させ、調査することを目的とした船だ。 合計でドリルが9.5kmだ。9.5mじゃない。9,500mだ。 そしてマントル層。基本的に本でしか見ないやつだ。一般的に会話には出てこない。 「昨日さー、自販機の前で小銭落としたらマントル層まで転がっちゃってさー」とか言わない。 そのマントル層まで掘れるとか、スケールが大きすぎるだろう。 そんな『ちきゅう』が関東で5年ぶりに公開されると言う。 それはもう行かねばならない。 > 個人サイト イロブン Twitter:tech_k 人生初ちきゅうの喜び2005年に就航した地球深部探査船『ちきゅう』がいま、5年に1度の定期検査で横浜の本牧ふ頭に着岸している。
で、その機会に内部を一般公開するという話である。 10年前の就航時公開も、5年前の一般公開も共にタイミングが合わず見学できなかった。 今回こそ、ちきゅうを見てやるぞ。 受付の赤レンガ倉庫前からシャトルバスで移動。
今回の公開は2日間合計8,000人を定員として受け付けていたが、結果、全ての回が満員に。
僕はそのニュースを見た瞬間に申し込んだので、公開初日の午前中という良い時間に潜り込むことができた。 バス待機列用のカラーコーンがちきゅう仕様!アガる!
さて、赤レンガ倉庫からバスで20分ほど移動すると、いきなりドンと巨大なやつが見えてきた。
なんかスケール感おかしくなるぞ、このデカさ! 下の方に粒のように見えるのが、乗船のため並んでる人です。
船体中央からドドドーンと上に延びているのが、デリック(櫓)と呼ばれるもので、ここから船底に空いた穴を通して海底にドリルのついたパイプを何kmも降ろしていくための設備である。
ちなみにこのデリックの頂上は海面からおよそ120m。牛久大仏が海面に立ってるのとほぼ同じである。ビルで言うと30階建てぐらい。 ガントリークレーンが、まるで仔キリンのようだぜ?
船というより、工場かなにかに見える。
船体も全長210m、幅38mというかなりの巨船(自動車が750台載る世界最大のフェリーとほぼ同じサイズ)なのだが、とにかくデリックが大きすぎるせいで、船体が相対的に小ぶりに見えてしまうのも面白い。
乗り込んでもかっこいい、ちきゅう船の前で乗船待ちの列に並んで30分。
いよいよ乗り込むことになったのだが、タラップに足をかけて驚いた。 揺れない。まったく揺れないのだ。 なんだこれ。地面か、というぐらいに揺れない。
大きなフェリーでもなんでも、普通、浮かんでいる船に乗る時は上下にゆさゆさと揺れを感じるものだ。
しかし『ちきゅう』は、同時に大人が10人ぐらい乗ってもまったく揺れない。一瞬「このタラップ、地面に固定されてるのか」と疑ってしまうぐらいだ。 さすが、120mの櫓を乗せて移動できる船。安定感半端ないな。 船内も揺れゼロ。たぶんこの廊下でドミノ並べられる。
海底の一点に向けてドリルを降ろす必要がある船なので、海上で動かないよう、波の影響をキャンセルする装置があれこれついているらしい。
もしかしたらその中のどれかが効いているのかもしれないが、基本的には重さで安定してるんだと思う。 船外の蛍光灯、濡れない仕様だ。かっこいい。
最初は揺れないことに驚いていたが、落ち着いてよく見ると、あちこちにかっこいいものがいっぱいある。
デカい、揺れない、かっこいい、のコンボである。男子の満足セットである。 僕たちははデカくて揺れなくてかっこいいものが大好きなのだ。 ハイエースよりデカい救命ボート。なんと50人乗りだ。かっこいい。
かっこいいものしか置いてない操舵室。
操舵室にある、海図を見るための台。吊られたZライトがかわいくて、かっこいい。
そして、真下から見上げるデリック。もちろんかっこいい。
ダンパーとかごちゃごちゃしてるだけで、ものすごくかっこいい。
こちらがデリックの下。写真で落ちくぼんでいる所が「ムーンプール」と呼ばれる25mプールほどの穴で、ここからドリルを海底に降ろすのである。
残念ながらのぞき込めないので見えなかったが、この穴はダイレクトに海面につながっているとのこと。 そして、ムーンプール脇の黄色い縦の棒は、波の上下動を吸収するためのダンパーだ。でかい。あのダンパー1本で31トンあるらしい。かっこいい。
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